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聴刻堂日乗

映画「ティファニーで朝食を」

映画「ティファニーで朝食を」
を観た。

オードリー・ヘプバーンの代表作。
数年前にTV放映されたもの。
録画しっ放しだったのを発見した。

1961年のアメリカ映画。
原作はトルーマン・カポーティ。
監督はブレイク・エドワーズ。
主演はオードリー・ヘプバーン。

朝方のニューヨーク。
タクシーが止まり、女が降りる。
ティファニーのショーウィンドウ。
覗き込みながら、女は紙袋から
デニッシュを出して咥える。
ムーンリバーの曲とともに。

オープニングの場面は覚えている。
学生だった時に観た記憶だ。

だが、物語はあまり覚えてない。
あれ? こんな映画だったっけ?
そう思いながらずっと観ていた。

ヘプバーンは相変らず美しかった。
奔放な笑顔が魅力的だった。

かつては彼女の奔放さに、自分の
手の届きそうにない焦燥を感じた。
いま観ると、まるで違う。

映画の後半、彼女は奔放さを失う。
魅力が色褪せてゆくように感じた。
最後の抱擁シーンなど観たくない。

冒頭が最も美しい映画だったのだ。
もうそれだけでいいのだ。

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