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聴刻堂日乗

映画「アメリカン・ファクトリー」

映画「アメリカン・ファクトリー」
を観た。

2019年のアメリカ映画。
110分のドキュメンタリー。
監督はスティーブン・ボグナーと
ジュリア・ライカート。

オハイオ州、元GMの工場に中国の
車載ガラス製造のFUYAOが進出。
その内実が描かれる。

良い意味で、意外だった。
もっと中国企業の惨状を喧伝する
内容かと思っていたが、公平で
抑制的な映像だった。

中国人の経営者。
中国から派遣された社員。
アメリカ人の雇われ経営者。
雇用されるアメリカ人労働者。
同じ立場の人々も考え方は様々。
それを淡々と映しとってゆく。

文化の衝突。どういうことか、
観ていてよく解る。かつて
バッシングされた日本の姿と
重なっても見える。

異なる文化の壁。それはきっと
乗り越えられるものだろう。必要
なのは、相手に対するリスペクト。
邪魔するのは、有無を言わせず
従わせようとする傲慢さ。

第92回アカデミー賞で長編
ドキュメンタリー映画賞を受賞作。
こんな映画が作られ、評価される
とはアメリカも満更でもない。

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