1/7の戦い

前職をやめて早いもので10ヶ月。長かった無職の期間を終え、今日から正社員となった。
と言っても去年からそこで働いていたため、特段気合を入れて職場に向かい、特段気合を入れて働いた…という訳でもなかったが。

定時で帰る喜びを噛みしめつつ家路に着くが、途中にあったのはスーパーマーケット。



初出勤のこの疲れを癒すために、無性に甘いものが食べたくなった僕は吸い寄せられるかの如く入店した。この選択肢が僕を悩ませることとなる…









286円の10個入りバームクーヘンと、307円の10個入りヨーグルトケーキ…





頭の中で袋詰めされた洋菓子が色々売っているコーナーに足を運んだ時点で、バターの匂い、味というメタゲームが頭の中で出来上がっていた。そこに現れたバームクーヘンはまさに3tチュリスバスターウララーの動き。

ただしこのスーパーには、オニカマスがいた。ヨーグルトケーキ。なんと誘惑の強い名前だろうか。
袋詰めされたそれを見てみると、さも柔らかそうな図体をしてやがる。週に1回ぐらいはR-1のヨーグルトを食べる僕にとってヨーグルトは至高の食べ物…



ぼく「考えます。」



僕にはこの赤青バスターを組むだけのお金が無かった。今日から正社員とはいえ、まだ稼ぎはバイトで得たお金。日頃の生活のお金を削りつつ、ここからCSに遠征するお金も捻出しなければならない。そして、僕の右手には先程しょっぱいのコーナーで同じように葛藤しながら選んだポテトチップスが握られていたから。これ以上の課金は渋い…

ポテトチップスを諦める選択肢は初めからなかった。スイーツはデュエルマスターズ、ポテチはヴァイスシュヴァルツだからだ。別モンである。





しかしこの選択は悩む…考えろ、考えるんだ僕…





この中から選ぶ上で、選んだお菓子で後々どこまで幸せな気分になれるか比較をしてみよう。





まずはバームクーヘン…


頭の中のいしくん「す゛っ゛げ゛ー゛美゛味゛し゛か゛っ゛た゛！゛」


そうだよなぁ！？そりゃうめえよなぁ！？

ヨーグルトケーキ…


頭゛の゛中゛の゛い゛し゛く゛ん゛「すっげー美味しかった！」


そうだよなぁ！？そりゃうめえよなぁ！？





引き分け




僕は最近太り始めている。理由は明確。年末年始にかけての運動不足である。
洋麺亭パスタを2人前、ガレージのメガ盛りカレーを完食するのが日常の僕でも、週に2回の激しい卓球をすることによってカロリーを0にすることか出来ていたため、BMI数値上では標準体重をキープすることができていた。

だが、年末年始はみんなそれぞれの家で過ごそう、卓球休みねっていわれた。うん。さんせい。


比較対象をカロリー勝負に移した…

ガチンコジャッジ！

バームクーヘン「378！」
ヨーグルトケーキ「350！」





誤差やんけ…頭の中がアクア・インテリジェンス28rdGの僕にとって378-350の答えは0であった。





ここで昨日のショップでの大会のことを思い出した。僕は青単ムートピア。対面NEXダンテ。
マッチの三本目、後手を取った僕は1t鬼面を貼り、相手は3tストンピングウィードスタート。ここでターンの帰ってきた僕のハンドは、マノミがないだけであとのハンドはここで走り出すのに申し分ない体制になっていた。しかし、青単ムートピアは走り出して失敗した時、そのあとの建て直しが難しい。そして相手は4マナ。2枚余分に引かせてるとはいえ、ハンドが揃っていなければ次のターン死ぬことは無い。
ここで走るか、それとも待つか…


僕はここで後者を選択してしまった。今考えると、この選択肢は失敗だっただろう。
なぜなら、山札の中にオニカマスが入っていたから。仮に走り出して失敗したとしても、1枚のドローでオニカマスを引いたら、そこで踏みとどまりターンを貰う選択肢が出来ていた。そして僕は、ここでオニカマスを引きに行く可能性を勝手に頭の中で消していた…

甘えた結果、この次の相手のターンにシンカゲリュウ柳生からバルキリールピアを重ねられてしまう…





そうだ。オニカマスの存在を忘れてはいけない。





ゴメンなオニカマス…そうだよ！今僕に必要なのはオニカマスだ！ここでオニカマスを買うことによって、もうこのプレミはしなくて済む…



これは今週末に迫った遠征に活きる…今週末は勝つぞ…





そんなことを考えながらヨーグルトケーキに手を伸ばした…



しかし、僕の視線の先に見えたものは…



10個入り200円のドーナツ「先行1t肉汁轟轟轟轟轟轟轟轟轟轟轟轟！」





頭の中のKAIYMB「飲む金があるならカード買う」

100円をケチる僕「ぶひいいいいい！了解！」






2019/1/7
筑前煮