COCCOLITH EARTH WATCH REPORT

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カブトガニとコオバシギの関係:食物連鎖を壊すのも修復するのも人間

2010-04-03 15:13:29 | Weblog
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  4月4日(日)10:10-11:00のBS1で、BS世界のドキュメンタリー「カブトガニとコオバシギの奇妙な関係」が再放送されます。
 
  温室効果ガス排出削減の中期目標を巡る論議は、経済成長への影響を中心に展開されています。これはまさに我々人間中心の論議に偏り、人間を支えてくれている無数の微生物から高等動植物が織り成す生態系の恵み(エコシステム・サービス)への配慮がなされているとはとても言えないものになっています。地球46億年の歴史から見たら全く若輩に過ぎない人間は、エコシステム・サービスを空気や水と同じ楊にあって当然、それがよほどひどい状況にならないと有難みに気付かないようにみえます。

 「カブトガニとコオバシギの奇妙な関係」は、2009年5月に同ドキュメンタリーで初回放送された、<シリーズ 人と動物>のうちの一作です。渡り鳥のコオバシギは、毎年、南アメリカの南端から北極圏までの旅の途中、アメリカ東海岸でカブトガニの卵を食べて長旅に備えます。しかし、90年代の乱獲によりカブトガニが激減し、コオバシギは今、絶滅の危機にあります。一見縁がなさそうな2つの生物の知られざる生態を明らかにし、自然界の食物連鎖を壊すのも修復するのも人間だと訴えかける番組です。2008年 アメリカ アルゴ フィルムズ/WNET/エデュケーショナル ブロードキャスティング コーポレーションの制作です。

  上海万博まで残り一ヶ月を切った中国では、一昨年の北京オリンピックに続く経済成長の起爆剤にしようと、準備作業が急ピッチで進められています。しかし3月27日に放送された未来への提言によると、昨年4カ月かけて中国の二大河川、黄河と長江の源流付近の大規模調査を行った環境保護活動家 楊勇さんは、農工業製品の生産による大量の水を使用に加えて、深刻な水質汚染や地球温暖化の影響も相まって、中国は国家の命運を左右するほどの水資源不足に陥っていると報告していました。日本ではごく最近になって、やっと水俣病未認定患者達が起こした集団訴訟の和解が成立しました。しかし長年の懸案であった水俣病の認定基準に関する論議は進展をみていません。広大な国土で膨大な数の被害者が予測される中国の水質汚染の影響は長期に及ぶと予測されます。水俣病の貴重な教訓が少しでも生かされるよう願っています。

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