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レッドピルか?ブルーピルか?⑮ お金に関して目覚める時

2019-09-07 21:01:08 | レッドピル・お金に関する知識

クリプトKです!

前回はリーマンショックを予言していたピーター・シフの調査した物価上昇と、ジョン・ウィリアムス氏のShadowstatsの示す物価上昇を参考に、現実はアメリカ政府公式発表より物価が大きく上がり続けているというお話をしました。今日は少し違った観点から物価の上昇についてお話ししようと思います。

みなさんは『シュリンク・フレーション(Shirinkflation)』という言葉を聞いたことがありますか? これはShrink(縮小する)とインフレを組み合わせた言葉で、お店で買う商品の値段は変わらないが、中身が縮小している(レストランなどでは質が縮小しているケースもある)という我々が気が付きにくいタイプのインフレの事を言っています。例えば、今まで100円で買えた360mlの缶ジュースが、値段は100円のままなのに、容量が300mlになっていた。今まで10個入だったチョコレートのお菓子が、値段は同じだが8個入になっていた。ポテトチップの袋を開けてみたら、空気の量が異常に多くなっていた。といった感じです。

この現象はアメリカだけでなく、ヨーロッパや日本でも起きています。

『ガールズアワー』というサイトに日本で起きているシュリンクフレーションを分かりやすく説明している、『不二家カントリーマアムの中身が減り続けてる!2040年頃には1枚に?実質値上げシュリンクフレーションについて』という記事を見つけましたので、興味のある方はぜひご覧ください。記事中にある、明治おいしい牛乳が1000mlから900mlに内容量を減らした際に「注ぐ際に筋肉への負担が1割軽減」といった説明をしていたという話には思わず笑ってしまいました。

https://girlshour.net/countrymaam-shrinkflation-25982/

いずれにしても、物価は目に見える形でも見えない形でも上昇している。というより、QE(量的緩和=紙幣を刷る事)という、合法的な偽札を大量に発行することによって、通貨の価値が落ち続けているということは、我々の生活で現在起きていると言う事です。次回は現在アメリカで直面している、土地バブルの崩壊をZillowを使ってお話したいと思います。

クリプトK


レッドピルか?ブルーピルか?⑭ お金に関して目覚める時

2019-09-07 18:17:10 | レッドピル・お金に関する知識

クリプトKです!

前回は失業率について、仕事を探すのを辞めてしまった人達が、失業者の統計から削除されるため、現在の失業率3.7%という数字が出ているが、ShadowStatsのデータで実際にそういった人たちを合わせると、現在の失業率は21%になるというお話をしました。今日は引き続き、統計についてですが、『物価』についてのお話をします。物価上昇率も、失業率と同じように一般調査データや過去の調査方法を基準にすると、現在発表されている情報を大きく食い違っているのです。

以前ご紹介しました、リーマンショックを予期していた一人、ピーター・シフ氏が、以下の動画で政府が公表しているデータと、自身で調べた物価に関するデータの大きなズレについて語っています。

この動画では政府が公表しているCPIインデックス(消費者物価指数)と同氏が選んだ生活品20品の価格の上昇率について比較しています。対象となっているのが、卵・新車・ミルク・ガソリン・パン・航空チケット・牛肉・ビール(お店で買う)・コーヒー・家賃・歯医者代・電気代・バスや電車など公共の交通料金・コーンフレーク・薬・リンゴ・ポテト・砂糖・バター・タイヤの20商品です。1970から80年までの政府発表のデータと比較したところ、誤差は5%ということで、ほぼ同じくらいとのことでしたが、2002年から2012年のデータを比較したところ、政府発表が27.5% の上昇に対して、シフ氏の選んだ20商品は44.3%上昇と誤差が大きくなっていることが分かりました。

さらに新聞の価格を同じように比較したところ、政府発表では37.1%の上昇に対して、シフ氏が選んだ有力誌の価格(Time Magazine, US NEws World Report, Wall St Journal, Washington Post, Newsweek, USA Today, LA Times, NY Times, Sports Illustrated, People)を調べたところ131.5%の上昇と、3倍近くの誤差があることが分かりました。

続いて、健康保険の料金比較では、政府の物価上昇率は4.3%の上昇に対して、Kaise Survey of Employer Health Insuranceの調査結果は24.2%と大きく差があります。

では、前回ご紹介しましたJohn Williams氏のShadowStatsサイトにある物価に関するデータをご覧ください。

同じものがこちらのリンクで見ることができます。

http://www.shadowstats.com/alternate_data/inflation-charts

上にあるデータが1990年を基準として比較した消費者物価上昇率です。政府の発表では2%弱くらいの上昇なのですが、Shadowstatsデータでは、5%以上の上昇となっています。

さらに1980年を基準とすると、現在の消費者物価上昇率はなんと10%!!!

となっているのです。このグラフを見るとアメリカの物価は毎年10%くらいづつ上昇している傾向にあるのです。

以前お話ししましたが、QE(量的緩和=紙幣を刷る事)は紙幣価値を下げることで、『金』がお金だった時代では、金貨に鉄クズを混ぜて大量に発行すると、価値が下がるのと同じことなのです。だから同じものを購入するためによりたくさんの紙幣が必要となるのです。歴史上の帝国は金貨に鉄クズを混ぜて、崩壊の道をたどりました。今、同じようにQE(量的緩和=紙幣を刷る事)という合法的な偽札を大量に発行することにより、世界の国々が同じ道をたどろうとしているのです。

次回は、見えない物価上昇『シュリンク・フレーション』についてお話しますね。

クリプトK