クリプトKです!
前回は目に見えにくい形で起きている物価の上昇、シュリンクフレーションについてお話をしました。今日は現在アメリカで直面している、住宅バブルをZillowを使ってお話したいと思います。リーマンショックで暴落した住宅価格はこの10年で上昇してきました。ただ、今までお話してきましたように、リーマンショックは終わっておらず、実際には問題解決を先延ばしにして、バブルを大きくしただけなのです。それが近年騒がれている住宅バブルの第二弾、『住宅バブル2.0』です。
Silver Libertiesという上記ユーチューブサイトではコロラドで起きている住宅バブル2.0について:
- 最近フェイスブックの友人たち数人が不動産エージェントになったこと(バブルがはじける前には簡単に金儲けができると考える人が増える)
- Zillowで調べてみると、差し押さえの対象で売りに出される可能性が高い物件リストが増加していること、売り物件のでディスカウントが始まったこと
- テレビなどで全く報道されていない、住宅会社の株価が暴落していること
- この10年間、住宅価格が倍以上になっているにもかかわらず、年収がほとんど上がっていないこと
に触れてこのバブルがいずれ崩壊することを話しています。
では、実際にZillowで住宅物件を調べてみましょう。
これはアトランタの売り物件です。
こちらがアトランタの差し押さえの対象で売りに出される可能性が高い物件リストです。
こちらはサンフランシスコの売り物件です。
こちらはサンフランシスコの差し押さえの対象で売りに出される可能性が高い物件リストです。
以前ご紹介しました映画『マネーショート』では、住宅バブル崩壊について分かりやすく説明されていました。ご覧になられた方はお分かりでしょうが、ブッシュ政権が住宅を買いやすくする政策をを取ったことがきっかけとなり、住宅バブルが起こりました。銀行は住宅価格が上がり続けるという前提の下で、NINJAローンと呼ばれる無収入、無職、無資産の人達にまで住宅を抵当とした融資をしました。家の名義がペットの名前だったという話も映画の中ではありましたよね。最終的に支払いが滞って売れなくなった住宅の山が押し寄せてきて破綻したのがリーマンショックです。
上の写真を見ると、どちらも物凄い数の売り物件ですよね。確かになかなか売れないため、値下げをしている物件も出てきています。サンフランシスコはアトランタと比較すると、差し押さえの対象で売りに出される可能性が高い物件が低いので、それほど問題じゃないのでは?と思われるかもしれません。ただ、注目したいのはサンフランシスコの物件の価格です。サンフランシスコの住宅の価格はほとんどが億単位です。所有者はそれなりの収入を得ているはずです。その高給所得者の多い地域で、売りに出される家が多いだけではなく、支払いができなくなり、差し押さえになって売りに出される可能性が高い物件が出てきているという事です。
同じような状況が他の都市でも起きています。興味のある方はZillowで調べてみてください。
リーマンショック後、上がり続けた住宅価格も暴落する日が遠くないように思えます。次回は、アメリカの景気を支えてきたシェールオイルバブルについてお話しますね。
クリプトK