最上階の130畳の金具屋大広間に集合。実は、この大広間こそ斉月楼とともに有形文化財に登録されているのだ。この天井の作り込みすごいものだ。でも、実はこの大広間1度大雪の被害で倒壊しているらしく、当初のまま現存しているのがこのステージの部分なのだそうだ。よく見ると天井の仕上げが全然違うんだよね。どちらにしろこの天井は屋根から吊っているんだって。だから柱が全くない。すごい技術だよねぇ〜。
1階下がった「聞天の間」へ。この金具屋は一見するとまさに「和」というイメージだったが、実は中は当時の技術を終結した洋風スタイルなんだよね。昭和初期って、大正デモクラシーと明治に流入してきた西洋の技術と伝統的な日本文化の融合の時代なのだそうだ。その下の「慶雲の間」とともにホント凝っていて素晴らしい。
館内はとにかく凝りまくっている。当時の六代目当主が気に入った日本各地の建築様式や材料を好きなように取り入れ、宮大工の技術の結集と常識では行わないような遊び心が散見する他では類を見ない特殊な細工の建築物になったとのことだ。なにせ階段から障子から床まで同じデザインがまるでないという程、宮大工、そして船大工たちの遊びが詰め込まれている。
この階段も何気ない階段なんだけど、遊び心が詰まっている。えぇ〜どこに?っと思われるかもしれないが、実は窓が富士山、照明が月。おぉ〜見事月と富士山を表現しているのだ。いやぁ〜粋だよねぇ〜。思わずヘェ〜っと諾かさせられる。階段の裏の仕上げも見てよぉ〜。すごいのひと言。
各階の床の素材も全然違ったり、各部屋は一軒家を模していて入り口は全て違った玄関風に造られている。いやぁ〜この館内めぐりの話聞かないと細かな素敵な遊び心気づかないことになる。これは損だ。なるほど必見だね。1Fからは必ず昔風の急な階段を上がらないといけないようになっている。エレベーターは2Fからスタートだ。面倒ではあるがたまにはこれも有りだ。
とにかく館内どことっても同じようなシーンがない。とにかくお客を飽きさせないという当時の六代目当主の心意気がホント伝わってくる。そして青い板が文化庁の「登録有形文化財」の証だ。しかし、面白いものでこんな貴重な文化財も国土交通省から見たら建築違反で改善要求されているというから、我が国の縦割り社会の矛盾を感じるよね。これにて約1時間弱の館内巡り終了。
腹減ったぁ〜!っということで18時半より待ってました夕食タイムだ。我が家は個室「すぎの間」へ。あれだけ何度も風呂入ると意外と腹が減るんだよねぇ〜。まずは末っ娘の卒業と高校合格を祝して乾杯だ!もちろん後で付き合うけどかみさんチョイスのワインは長野・塩尻の五一ワインだ。
期待の今宵の夕食は派手さは全くないものの、なるほど山深いエリアのご馳走という感じで悪くない。色目が地味なんだけど味はいいのだ。っとその前に、まずは生ビール飲ませてよぉ〜。こちらもワイン同様地ビールの志賀高原ビールだ。う〜ん、ライトなビールで美味い。
季節の八寸は鯉甘露煮、合鴨味噌焼き、小鮎、白子豆富、バイ貝旨煮、キノコふくさ焼きだ。更に、安曇野わさび漬け、胡麻豆富、そして酢の物は太刀魚の南蛮漬け青海苔スイートビネガー寄せだ。おいおい、どれも美味いぞぉ〜。
山伏茸の土瓶蒸し。松茸に負けてないんじゃない?信州サーモンの昆布〆。う〜ん、ニジマスとブラウントラウトを交配させた信州サーモンさっぱりして美味い!凍み豆富の炊き合わせも美味い!長野県は凍み豆腐の最大の生産地だからね。まさにご当地の味だ。
あげだし木の葉隠し椀も最高!おいおいホントこれっ最高!白舞茸など地場のきのこと豆腐の揚げだし風だけど、とにかく味と食感がいいのだ。あぁ〜この旨さ上手に伝えられない〜。自分のボキャブラのなさが情けない。そしてメインはしぶのじぶ煮 信州仕立てだ。鶏にそば粉をまぶし煮ることで、そばの風味ととろみを楽しむのだ。おいおい、俺っ術中に完全にハマってる〜。がっつりわさび入れちゃうのもいいんだよねぇ〜美味すぎだ。
そしてラストはご飯ではないよね。信州だもん蕎麦だよ。っということで冷たい信州とろろ蕎麦だ。実は見た目以上にボリューム満点でもう腹一杯。それでもとろろ蕎麦であれば流し込めちゃうよね。蕎麦でよかったぁ〜。あぁ〜腹はち切れそう。更に、〆のデザートはチーズケーキ。おぉ〜〆にしてはデカイ。でも頑張って完食したぞぉ〜!!
これで終わりかと思わせたところで、父からのサプライズだ。今回の旅行の主役の末っ娘へサプライズとしてお祝いの苺のケーキの登場だ。うん、末っ娘のまゆちゃん、思いっきり大喜びしてくれてサプライズ仕掛けた自分にとっても大満足!
ファミリー皆苦しいほどの満腹状態だが、やはりスイーツは別腹?がっつり食える。3号サイズなので小さすぎるかなぁ〜?っと心配していたが4人の食後としてはぴったり。うん、とりあえず、サプライズ成功で父としては大満足だ。別途手配してよかったよかった。ちなみにケーキ通販サイトCake.jpはこちらから!
あぁ〜満腹。繰り返すが正直派手さは全くないが、味は合格点。ファミリー全員大満足だ。うん、美味かった。食後はまずは記念撮影だ。渋温泉の顔とも言える金具屋は19時半〜22時までライトアップされ、宿泊者はじめ皆の記念撮影スポットになっているのだ。もちろん我が家もハイポーズだ。なるほど、夜の方が妖艶でまさに千と千尋の「油屋」の雰囲気抜群だね。
さて、酒が入っちゃったけど、残りの外湯巡りとここ金具屋自慢の八湯巡りもしなくては・・・。
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