疑似家族の物語。恵まれない環境で肩を寄せあって生きる。
冒頭でもう大人になった主人公が以前、一緒に暮らしていた女性のことを新聞記事で読む場面から始まる。
時間がたったからこそわかってくることがあるように思った。これは主人公が過去と向き合う物語でもある。
読んでいたら『八日目の蝉』を思い出した。こちらも大人になった少女が過去を思い出す・振り返る話だった。
血のつながりはないけど周りからみたら愛情に包まれた親子。
その少女が大人になって、誘拐した女性と同じ境遇になるという流れがよくわからなかったけど、『八日目の蝉』の意味を知ると、そういうことかと腑に落ちた。
『黄色い家』も『八日目の蝉』も新聞連載の小説だったんだね。