今回はだいぶ役者が入れ替わった感じだなあ。そもそもついに「ただちに犬」シリーズが終わって新しいシリーズになったんだった(あれ、何気に英語タイトルではまだ「犬」を引きずってるみたいだがw)。でも相変わらずエキセントリックなストーリーの一貫性のなさはきっちり劇団色になっている。
先ず本編の芝居の前と後の楽団演奏の趣味が良い(と言うかここの劇団員はみんな楽器演奏もこなすのか。役者の多彩さはすごい劇団)。OPはよく聞くとニーノ・ロータのスコアによるフランス映画フィルムノワールの名作サウンドトラックのカバーと言うベタな選曲(でもアレンジがシンプルかつ劇団色にうまくバージョンアップされていて素晴らしい)だったが、EDのCu-Cu-Rru-Cu-Cu Palomaの選曲は最高にイカしてる!このあたり、劇団のセンスに間違いはないな、と確信する。
女子高生セーラー服、ももち結びしてるのでずっと嗣永桃子キャラだと思っていたが、一般的にはイモトキャラと受け止められているらしい(笑)。いつも主役級の役だった人(毎年観てる割には役者さんの名前を覚えてないm(_ _)m)がなんと太ったオバサンキャラからアフロなキャリア女性キャラに変わっていてビックリ、声を聞いて分かったが外見からはほぼ別人、やはり役者の変身っぷりはすごいねえ。で、以前アフロキャラだった方は今回の公演では観客側でした(こちらも外見からは全く別人なのだが、声で分かる)。
この物語は確かに一本の芝居としては何ら脈絡はなく、徹底したナンセンスコメディだが、簡単に言ってしまえば、見知らぬ人同志の日常をザッピング(無作為にチョイス)して並べたらやはりこれと同じくらいシュールだろうな、と思う。
終演後、外山氏と雑談。やはりテント芝居は生が命、いろんな会場で見ることの面白さも、台風や嵐の時のエピソードとか。自分もなんだか少しずつこの劇団の空気に慣れてきたような気がする、それがこの芝居を観る上でそもそもの衝撃を忘れることかもしれないし、新たなこの劇団の味わい方を見つけることにもつながるが。帰りは23時過ぎにも関わらずバスがまだあったのでバスで吉祥寺駅へ。
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