2019年iPhoneの売上げも悲観されてます
新型iPhone発表イベントが9月11日(日本時間)開催と明らかにされたばかりですが、早くも売上を悲観する予測が報じられています。
野村ホールディングス傘下のインスティネット証券アナリストによると、2019年の新型iPhoneは目立った更新がないため、製品の需要は改善されない見通しとのこと。「12月四半期の見積もりにはリスクがある」と述べられています。
2019年のiPhoneは主にiPhone XS、iPhone XS MaxおよびiPhone XRをベースとして、背面にカメラを追加するなどマイナーチェンジを施したものと見られています。そのため、みずほ証券アナリストには「目新しさに欠ける」と予測していました。
そうした売れ行きへの疑念を反映するように、インスティネットは第1四半期(2019年10月〜12月)のアップル株につき、1株当たり利益予想を4.59ドルから4.30ドルへと引き下げ。この数値は、ウォール街のコンセンサス(マーケットで支配的になっている予想)4.47ドルを下回るものです。
ただしサプライチェーン情報筋の話として、2019年iPhone用に最大7500万台分の部品が発注されたとの噂もありました。これは2018年モデルと同等の数字であり、アップルとしては販売不振を予想していないもようです。とはいえ、同社は例年、新型iPhoneの発売後に需要を見きわめてから生産量を調整しており、必ずしも確実視しているとは限りません。
さらにインスティネットの悲観的な見通しは2020年のiPhoneにまで及んでいます。アップルがクアルコムと和解したことで5Gモデム供給の不安が解消し、2020年のiPhoneは5Gに対応するはず。ほか革新的な機能も追加されて、売上も回復する──そうした多くの投資家の観測に対して「iPhoneの見通しは楽観的かもしれず、5Gサイクルがどのような形で来るかは依然として不確実なままです」と警告を発しています。
ちなみにインスティネットと同グループである野村證券のアナリストも、iPhoneの販売台数は2018年度の2億1300万台から2019年度には2億400万台に減少し、2020年度にはさらに2億台へと落ち込むとの分析を述べていました。
ウォール街の投資家たちにとっては、iPhoneの販売が好調でアップル株が上がるに越したことはないでしょう。が、著名アナリストが「iPhoneの買い換えサイクルは4年以上になる」との研究レポートを発表していました。これが本当だとすれば、2016年にiPhoneを買い換えたユーザーの多くが2020年でも"待ち"に回る可能性があるわけです。
それに加えて、米国では12月15日からiPhoneに15%もの対中追加関税が課されることになります。もしも中国との貿易摩擦が長引けば、長期的なiPhoneの売上げにも影響をおよぼすのかもしれません。
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