ブログ担当の後藤です。
来週の新商品情報公開に向けて、ホームページの製品情報ページをリニューアルしています。
そちらの内容については、来週までお待ちいただくとして。
今回は、新商品告知の前にPOWERBASEの四方山話の2回目を書いてみたいと思います。
おかげさまで、電源モジュール「POWERBASE」について、たくさんの方々から良いご評価をいただいております。
モジュールの中でも、地味な存在でありながらも重要な存在である電源モジュールは縁の下の力持ちなので、
素性の良い物を使いたいですよね。
先回の話では、「なぜケースの中に入れなかったのか?(=なぜモジュールになってるの?)」とか、「なんで電源アダプターなの?」という
疑問に対しての理由を書きました。
電気用品安全法という法律に関わる費用が大きな負担であることが理由であった訳ですが、それとは別に、電源アダプターにすることによって
得られるメリットがあるのも、ひとつの理由です。
モジュラーシンセに限った話ではありませんが、電気で動くものは時間が経つと温かくなるのはご存知ですか?
電気が通過すると、その通り道にある様々な抵抗成分に関わることで熱が必ず発生します。
電源をONにしたまま、何もしてなくてもモジュールの表面が(多かれ少なかれ)温まっているはずです。
メーカーの観点から、この熱について、いくつかのことを考えなければいけません。
・安定した動作をさせるために、製品内部の温度上昇を何℃までに抑えなければいけないか?
・発熱部に近い部品(特にコンデンサー)の急速な劣化によって、安全性を損なう故障に至らないか?
・人間の肌が触れる部分で低温火傷を負うような温度になっていないか?
といった評価をメーカーは実施しています。
もちろん、法律で決められている部分もありますし、商品を安全に使っていただくというメーカーの姿勢である部分もあります。
POWERBASEの公表している性能は、
+12V … 1,000mA
-12V … 1,000mA
+5V … 500mA
としています。
単純に電力[W]に換算すると、26.5[W]です。
電源アダプターの出力をこれらの出力に変換するときに発生する損失を見込んでも、29[W]くらいになりますので、
だいたい30[W]クラスの電源とみていただければと思います。
WORKFRAME84のサイズ(容積)で自然空冷にて、総合的に問題なく使える電力が、この30[W]になります。
ちなみに、+12Vが1,000mAを若干超えたからといって、動作が急におかしくなったりすることはありません。
メーカーとして安全かつ正常に動作する保証値には、プラスアルファがあります。
具体的に、どこまでが限界なのか?と思われると思いますが、使用している場所の周囲温度や電流の変動具合など、
個別要素で判断しなければならないため、メーカーとしては代表性能値として公開します。
やや話が逸れてしまいましたが、電源アダプターにすることによって得られるメリットとは、
電源アダプター(の中身)が発する熱をケースの外で放熱することで、ケース内部の発熱を減らせるということでした。
四方山話、まだまだ続きます。
が、次回は新商品告知(その2)をお送りすることになるでしょう。
それでは、また!