1977(昭和52)~82(昭和57)年まで活躍した50系客車。旅客用(オハ50、オハフ50)だけでなく荷物用(マニ50)、郵便用(スユニ50)といったバリエーションまで製造された。ただ郵便用車両は国鉄分割民営化直前の1986~87(昭和61~62)年までに国鉄の郵政局の廃止で用途がなくなり、全車が廃車。荷物用車両はほとんどが廃車となり、JR分割民営化後は一部の車両は各電車区、運転区で救援用として置かれていた。今回紹介するのは「オハフ50-68」。
京都鉄道博物館で来場者の休憩用として置かれている。車端部に車掌室を備えているのが特徴。また貫通ドアの渡り板にはつばめマークが!
車両番号。一度再塗装されたのか表記が小さいようにも見える。
同車は1978(昭和53)年新潟鉄工所(現:新潟トランシス社)製。日本国有鉄道の銘板も健在。
もともとは近郊型として製造された。車両中央は12組のボックスシートを備えている。また保存に際し、片方は網棚が撤去され、その部分には家電量販店で販売されているエアコンが取り付けられていた。
乗降口付近は乗客の混雑緩和のため、6席のロングシートを備える。並行してデッキドアもトイレのない部分は両開き、トイレのある部分は片開きになっている。本来はつり革も設置していたが、のちに撤去された。
扇風機。もともと非冷房車両なので、このようなアイテムも備わっていた。
扇風機操作スイッチ。白は作動、赤は停止。
オハフ50-68は、すでに廃車となっているが、50系客車自体が現存しているのはうれしい限り。
撮影日・場所→2020(令和2)年2月2日(日)・京都鉄道博物館