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Life is a journey - 3人乗りの船で人生を航海中

O君にドラックストアで

体調が戻って来たので、書けるうちに書いてみようと思う。


息子にはO君という幼馴染がいた。


保育園から一緒で、お布団を並べて一緒にお昼寝し、小学校、中学校と一緒だった。


長い休みにはうちの父さんが息子とOくんを連れて博物館や遊園地に連れて行った。


ママも若くて綺麗で真面目な人。


ある時、ママが私に言ってきた。


Oママ:「最近、Oが全然言う事を聞かないの。学校の宿題も全くやらずに、とうとう担任の先生から電話がきちゃってね。。」


母さん:「いや~、うちも似てるよ!本当に親の言う事を聞かないんだよ。
期末テスト前日に、あ、教科書わすれたから勉強できない、とか、平気で言うし。頭がおかしくなりそうだわ💦」


PTAで一緒の係をやり、愚痴の言い合いをして、お互いを慰め合っていた。


中3になり


息子は塾で多忙となり、Oくんとはクラスも変わり、会う事が少しずつ減っていった。


ママが言った。
「あのさぁ。。。うちの子、宿題やらないから、もう普通の高校はあきらめたんだ。通信の高校を担任に進められたんだ」


母さん:「そっか。。でも通信制の高校でとても良い学校も多いと聞くよ。
自分のペースでしっかり勉強できるみたいだし!」


ママ:「うちは、Oにバイトさせて、学費を自分で賄うようにさせるわ」


そんな会話をしながらも、日々は飛ぶように過ぎていき、中学校が終わり
それぞれの進路に進んでいった。


息子は、入学した高校の部活に夢中になり、
Oくんは、近所のドラックストアでアルバイトを始めることになった。


それから 更に1年が過ぎた。


うちの父さんが先日、ドラックストアに行くと、Oくんが勤務を終え、レジを離れるところだった。


「あ、〇〇くんのパパですよね。僕、覚えてますか?Oです。」


「え???あー-----!Oくん、久しぶりだね!!」


そこから話に花が咲く。


更に、父さんが買い物を続けていると、バイト上がりのOくんがやってきて、
また話が続いた。


O:「〇〇、元気ですか?」


父:「おー-、アイツは元気だよ。家の手伝いなんて何もしないし、バイトもしたことないから、Oくんは偉いな!」


O:「うち、事情があって、母さんあまり働けなくて。だから、父と僕が働いて学費払ってるんです。学費を払っちゃうと、バイト代、全然残らなくて。」


父:「学費を自分で稼いでるなんて!エライじゃないか!!うちのドラ息子に言ってやりたいな」


O:「ホントは、通信制の高校にお弁当持っていきたいんです。だって、そうすればお金が浮くから。でも、それをしちゃうとクラスの奴らにハブられるんで、お昼は一緒に食べに行くんですよ。毎回、もったいないな、って思いますけど。周りがパリピ多くて。」


父:「おー-、そうか!お昼も自分で出しているんだ✨偉いよOくん。
今度、長い休みに、またうちの子とOくんでどっかに行くか。おじさん、連れて行くわ😊」


O: 「(笑って)もう、それくらいのお金は、自分で出せますから。大丈夫です!
僕、できれば、ここに就職したいなって思ってるんです。人も良くしてくれるし。そのためには、資格を取りたいんです。それを取れば、薬を売れるようになるから」


父:「良いねぇ、それ!Oくんなら、きっと出来るよ。おじさん、応援してるからね✨」


O:「いつか、〇〇(うちの息子)と小学校に遊びに行って、〇〇先生と話をしたいんです。前に〇〇と一緒に小学校に行ってみたけど(そんなこと、あったのか。。息子、何も言ってなかったわ💦)
急だったから、先生いなくて。
次は連絡して、行ってみようって」


父さん、もう、激しく感動して帰って来ました。


それを聞いた私、


感動してしまいました。


なんだろう。。


涙が次々と頬を伝います。





Oくん、保育園の頃の、あの可愛かったOくん。


キミは、キミの道を一歩ずつ歩み始めているんだね。


遊びたい盛りで、周りもパリピが多い中で


誘惑に負けず、毎日、あのドラックストアでレジを打って


お金を稼ぐ大変さを知り


ドラッグストアで薬を販売するために、資格の大切さに気付いたんだね。



アルバイトで社会の荒波にもまれ、前のアルバイト先では胸ぐらをつかまれて怒鳴られたこともあったのか。


辛いことも、沢山経験したんだね。


わずか、17歳で。。


それでも働くことをやめないキミ。


そんなキミを誇りに思います。





Oくんママ。


ママのやり方は、正しかったんだね。


中学校の担任の先生から電話がかかってきたとき


「スミマセン、うちは、私が手伝う、という方針はないんです。
全部、本人にやらせますから。本人がやらないなら、本人が責任を負うだけですから。そういう方針できておりますので。。」


と言った。


そう言うのに、どれだけ覚悟が必要だったろうか。


可愛い息子のために、手伝う、という選択肢もあっただろうに


それをしなかったママは、やっぱり偉かった。


だから、今のOくんがいるんだね。






何としてでも、高校卒業資格は取るぞ、と決めているから


勉強もしなくちゃならない。


堅実で、しっかり地に足をつけて


目標を据えて


毎日、しっかり頑張っているOくん。


これを「成功」と呼ばず、なんて呼ぶのか。





父さんも、母さんも、Oくんを応援しているよ!!


今度ドラックストアに行ったら、あの子の好きな「コアラのマーチ」を密かに買って渡しちゃおうかな


ねえ、


聞いてんのか?


うちの若者。


黙って目をつぶって、シャカシャカ歯磨きしております。


ここにいる若者は、


働いたこともなければ、社会の荒波にのまれたこともない。。


同じ17歳です。


この子の将来、どうなっちゃうのかなぁ。。


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