EAST JUNIOR FAN CLUB

青森市内の学童軟式野球クラブチーム「イースト・ジュニア」を応援するブログです。

グルメ杯決勝(勝田クラブ戦)その2

2007年11月08日 | グルメ杯
グルメ杯決勝には、時間制限はないとのことだ。

(7回まで、フルにやれる・・・。)

少年野球では、1時間40分程度が試合時間とされ、
「1時間30分を超えて新しいイニングに入らない。」というような
大会ルールが多い中、7回終了時まで戦い抜くという試合はまれな方だろう。


日差しは、いっそうオレンジ色を帯びてきている。


別会場の交流戦を終えたチームが戻り、
小柳小学校グランドは、試合開始時よりも
観戦者が増えているようだ。



5-5の同点で迎えた7回の表のEJの攻撃である。


勝田クラブに勝つとすれば、1点差を守り抜くような試合展開しかない。
と、思っていたところに、同点で最終回を迎える。

EJにすれば、最高の試合展開。

勝田クラブにすれば、

「あれれ?何でこんなに手こずるの?」
といった感じだろう。


流れは、若干EJに傾いているようにも思える最終回。


勝田クラブのピッチャーは、既に、
キャプテンゼッケンの「10」を付けた選手から、
先発の長身投手に戻っている。


最終回まで、勝田クラブは9人のプレーヤーで戦っている。
未だ、ベンチとの選手交代はない。


EJはスターティングオーダーから
随分守備位置が変更している。

というより、午前中に行われた準決勝浜館J戦から考えると、
殆どの6年生をこの日使い切ったような状況だ。


さあて、EJの攻撃。
最終回は9番岬から。

岬は、ライトフライを打ち上げワンアウト。

トップに戻り、途中からショートに入った裕斗は四球を選ぶ。

さらに、2番キャプテン大成も四球を選ぶ。

3番タケル、凡退で4番尚樹に打順が回った。

ツーアウト1、2塁
尚樹は、前の打席でヒットを記録している。


イーストジュニア最後の打席。
この日のチームの4番。
点数を入れなければ、流れは勝田へ・・・。
ココで打たなきゃ、裏の攻撃でサヨナラ負けも・・・。




尚樹は打った。



右中間へ2点タイムリー!


応援団、全員が両手を上げた。
左手にメガホン、右手にペットボトル。


(よし!勝った!)


と、私は思ったが、勝田クラブは許してくれなかった。
野球は、最後の最後まで分からない。


特に、勝田クラブには、春の協会杯サンドーム大会の予選で、
最終回に7点差をひっくり返され、サヨナラ負けしたこともある。


2点差を付けての7回裏。


勝田クラブの2番バッターがセンター前ヒットで出塁。

さらに、5番バッターがセンター拓也の頭上をライナーで越える
打球を放った。


拓也は、必死に追いかける。
チーム一の俊足だ。

拓也は、エンタイトルツーベースとなる花壇の手前で、
転がる打球に追いつき、中継へ送球。
中継の裕斗にボールが戻ったころには、打者はサードベースを回っていた。


同点、ランニングホームラン!


この場面・・・。

俊足拓也だから、転々と転がるボールに追いついた。
普通の足の選手ならエンタイトルツーベースになっていた。


(もし、拓也が追うのを止めていたら・・・)


応援団にそんな気持ちを持った人がいたら、
改めましょう。


ということで、2点を返され同点。


7-7

(一体どうなるんだ・・・?)



事務局のはなますHの寺山監督と主審が何やら話をしている。


観戦者全員が固唾をのんで見つめている。


(特別延長)


8回の表の打者をバッターボックスに立たせ、
その前の打順の選手3名が順番に
1塁、2塁、3塁ベースにランナーとして立つ。

ノーアウト満塁からの特別延長ルールだ。


EJは前日のスポルトカップに引き続き、
2日間で2度目の経験となった。

ちなみに、前日の黒石東SF戦では、
同じくノーアウト満塁のこの場面で、
ピッチャー弘樹が、相手4番バッターにホームランを打たれ、
泣き崩れたシーンが思い出される。




タケルを3塁、尚樹を2塁、拓朗を1塁におき、

この回のトップバッター拓也からの攻撃となった。

拓也は三振。

続く弘樹は内野ゴロ。
この間にタケルがホームイン。

さらに、ゴニョゴニョとあって、2点を取ってツーアウト。
三塁に拓朗が一人立っている。

(回りが総立ちで、何が何だか分からない。)

知らないうちに、弘樹は打ち、2点を取ってツーアウトとなっていた。


ツーアウト3塁の場面で、
山本監督は、代打にレオ(4年)を送り出す。

レオは粘る!
ファールを4,5球続けたであろうか。

私には、バッターボックスに立つレオの姿が全く見えず、
ただただ、バットにボールが当たる音だけがしていた。

さて、双方に疑問を投げかけたシーン!

レオは低めの球を三振した。
投球は、ワンバンドしてキャッチャーミットに「バシッ」と収まった。
審判はスイングで「ストライク!」のコール
レオは、一端はファースト側に駆け出す。

勝田クラブの守備陣は、スリーアウトチェンジとして、
全員が三塁側ベンチへ走って戻っている。

三塁ランナーの拓朗は、ボンヤリとホーム方向へ歩いている。

一塁側ベンチから声が飛ぶ。
「レオ!何をやっている。」
「ファーストへ走れ!」
レオは何を言われているのか分からない。
しかし、照れ笑いしながらもトボトボと一塁側へ小走りに向かう。

「拓朗!ホームへ来い!」
またベンチから、声が飛んだ!

レオの時よりも、もっと強い声だ。

勝田クラブの選手は何事が起こった?という表情をしている。


レオは、一塁ベースに到着。
一塁塁審は、セーフのゼスチャー。
さらに、拓朗がホームベースを踏んだ時にも
主審がセーフのゼスチャーをする。


つまり、レオの振り逃げが成立。
インプレー中につき、拓朗の生還が認められた。


しかし、その後、レオは何だか分からずにベンチへ帰ってきたために
その時点でアウト!


もし、レオが、誰もいないダイヤモンドを
てくてくとセカンドを回って、
サードベースを回っていたら・・・。


それは、あまりにも欲張りな考えで、ありえないが、

この1点の行方が試合に影響を及ぼすのであるから、
やはり野球はわからない。


ということで、
なんだかこっちも座り心地の悪い3点目を頂いた。


勝田の8回裏の攻撃。

8番バッターが、ショートゴロ。
9番がレフト前。
1番がセンター前。
2番が三振。

塁上のランナー1名がホースアウトで、
しめて3点。


安い!


いや、よくこれですんだ!



「ふー!」

と応援団全員がため息をついた。


「よーし!仕切直して・・・」

と思ったら、選手が整列しだした。

「え、終わり?」
「同点でしょ?」
「延長は一回だけ?」

いろんな声が飛び交っている。


しかし、よくよく、後からこの日の写真を見たら、
この時点で、結構、グランドは暗くなっていた。

選手が整列した頭のすぐ上に、オレンジ色の太陽が
真っ直ぐな閃光を放っている。


同点か・・・。
でも、よくがんばったな!
いい試合だった。

いろんな声が飛んでいた。

すでに、涙ぐんでいるお母さんもいた。


グルメ杯決勝はこうして、引き分けで幕を閉じた・・・。


イーストジュニア|0|0|0|4|0|1|2|3|| 10
    勝田クラブ|0|4|1|0|0|0|2|3|| 10



でも、優勝トロフィーは一つだけ・・・。

(今度こそジャンケンか・・・。)


大会事務局は抽選の準備を用意していなかったとのこと。

(やっぱり、ジャンケンかな?)とも思ったが、
どなたかがトランプを持っていたということで、
カードによる抽選ということになった。


赤のカードが当たり、黒のカードがハズレ。


最終回をプレーした両チーム選手9名による
カードの引き合い。

赤9枚、黒9枚、計18枚のカードを一人一枚ずつ引いた。


閉会式・・・



参加14チームを整列させ、はまなすHの寺山監督が抽選結果を伝えた。

「5対4で・・・。」

 (間)

「優勝は、イーストジュニアす。」



その瞬間、EJの父兄が全員大きな歓声をあげた。



山本監督曰く。
最初の1枚は赤、次が黒、その次も黒、また黒、また黒・・・
残りは4枚・・・。
「負けたな。」と思ったら。残り4枚全部が赤だったとのこと。

カードでも逆転勝利だったらしい。



昨年に引き続き最後の最後で優勝を勝ち取った。
グルメ杯2連覇!
(同点だけど・・・。)

EJ8期生は、春の協会杯サンドーム大会に優勝!
そして、最後のグルメ杯に優勝!
(同点だけど・・・)


協会杯の優勝旗はすでに返還したが、
グルメ杯のトロフィー再び後輩に引き継がれた。


試合終了後、父兄が、山本監督を胴上げしていた。
キャプテン大成も、

そして監督の奥さんも・・・。

(終わった後、「おしりを触られた!」と、はしゃいでいた。)






試合後の祝勝会!
飲んだなー!

RYO太郎のお父さんが言っていました。

「個々の選手を見れば、実力は勝田の方が勝っていた。」

「イーストは、抱えた選手をほぼ使っての全員野球での勝利。」

「イーストは、ある意味、選手層の厚さで競り勝ったんじゃないかな。」



(勝ったのは、抽選で勝ったんだけど・・・。)



しかし、こりゃ!

采配を振るった監督としても
最高の試合だったのではないでしょうか。






昨年の秋・・・。
チビッコ野球の予選で、はまなすHに負け。
続く筒井南小にも負けて、予選落ち。

グルメ杯では、松森Bに1回戦負けの現6年生・・・。


(これから、いったいEJはどうなるんだろう・・・。)

というような不安をみんなが漫然と持っていた。



浅虫の森林公園の練習終了後、
山本監督が、当時の5年生にこう言っていた。

「6年生は確かに強かった。」
「今のお前達では、到底、それに及ばない。」
「でも、お前達には大きな声とチームとしてのまとまりを感じる。」
「そういうチームは必ず強くなる。」
「これから、一緒に頑張ろう!」




それから、1年間・・・。


監督の予想は的中した。


EJ発足後、はじめて2冠を手にした。



「やれば、できる。」

是非、君たちの後輩に伝えてもらいたい。



(完)









by mino




でも、やっぱり勝田クラブは強いねー。

守備良し!、足よし!、打球よし!

こんなチームに、新EJもなれば・・・。




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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2007-11-13 12:54:58
   
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