それは思いがけない出来事だった。
先日、テレビ朝日系のバラエティ番組を観ていたときのこと。
内容は海外から1つの国を取り上げ、その国で有名な日本人を投票によるランキング形式で発表していくというものだったが、その日は南米のブラジルを取り上げ現地のインタビューを交えて、ベスト10位を発表していった。
10位から2位までは、サッカー選手や格闘家といった日本でもメジャーな人物だったが、第1位はなんとジャスピオンを演じた黒崎輝氏だった!
「巨獣特捜ジャスピオン」は1985年に1年間放映された東映の特撮ヒーロー番組で、宇宙刑事ギャバンから始まった通称・メタルヒーローシリーズの第4弾となった作品だ。
当時のメタルヒーローというと、ギャバン、シャリバン、シャイダーのいわゆる宇宙刑事3部作のほうが有名で人気があったと思うんだけど、自分の中ではこの「巨獣特捜ジャスピオン」が1番ハマって観ていて、シリーズの中で1番好きな作品だと言っていい。
そんなジャスピオンだったけど、いつしか子供の頃の思い出として、当時の記憶と共に心の片隅のほうへと置いていた。
それが、ブラジルで全国民から熱狂するほど支持されているという事実を知ったとき、自分の中にあるジャスピオンに対する思い入れが突き上げるかのように甦ってきた。
当時、購入したダイレオンの玩具やムック本を掘り起こした。
どうしてジャスピオンがブラジルで人気が爆発したのか?自分なりに考えてみたんだが、特撮というものが珍しかったというのもあったんだろうけど、やっぱりジャスピオンのスペースオペラ的な世界観やテンポの良いアクションやストーリー展開、それに加えて渡辺宙明先生の劇伴の音楽やアイ高野氏や串田アキラ氏の劇中歌、そしてなりより主人公が銀河の野生児であるジャスピオンを活き活きを演じた黒崎輝氏の魅力が、ブラジルの国民性に上手くマッチしたんじゃないかなと思う。
ムック本には当時のプロデュサーのインタビューが掲載されていて、視聴率的には苦戦したことを理由にあまり多くのことを語りたくないと書かれていたのがけっこうショックだったんだけど、こうして海外で評価されるまでに至ったんだから、スタッフおよびキャストこの作品に携わった人たちは報われたと信じたい。
2020年にはリメイク新作映画がブラジル国内で制作・上映されるらしいんだけど、日本でも上映しないかなと期待してます。
楽しみです。