自分が旧イギリス領の出身であることは、何度かこのコーナーでも書いた。以前、語学力を買われて、ラルクの曲名「Vivid Colors」について、「良い表現か?」と訊ねられたことがある。明らかにラルクのファンであると分かっている人を前に、真っ向から否定するのもナニかなと思い、お茶を濁すような回答に終始してしまったが、ここではっきり言っておこう。
表現としては「変」だ。
「True Colors」という曲名はたくさんある。「曇りなき心で見れば、真実の色が見えてくる」というようなニュアンスで歌詞に使われる。
しかし、検索してみるといい。「Vivid Colors」或いは「Vivid Colours」(英国では 色=Colour と綴る)という歌詞が1行でも使われているのは日本のラルク・アン・シエルのその曲1曲しかない。文字通り「鮮やかな色彩」というだけの意味である。とても、サビ(=コーラス)のトップに使えるような詩的な表現ではないのである。言うなれば、色彩用語というか。
歌詞に使われる英語というのは、普通に話すより遙かに難しい。例えば学校の英語で、目は複数あるから、Eyes です、と口を酸っぱくして言われるから、「Eyes to me」(Dreams Come True)のような表現をしてしまう。ところが、これでは、目玉が2つ、こちらへ向かって飛んでくるようだ(苦笑)。
見つめ合う、という意味なら「Eye To Eye」になる。見て分かるように、何故か単数形だ。「どうしてなのか?」と聞かれても困る。こういう風に表現するものなのだ。
ロック系の曲に、「Eyes Of A Stranger」という曲名もしくは歌詞がよくある。「他人の目」なんて、日本語の歌詞にはとても使えない言葉だが、英語ではこれがタイトルになり得る。
もっと有名なところでは、「I love you」という歌詞は、あまりにもベタすぎて、なるべくなら使わない方がいい。尾崎豊の曲にそういう曲があるが、英語にはならない。「Still I love you」とか、「'cause I love you」、あるいは「I still in love with you」のように、何か少しひねってやらないと歌にならない。日本語の曲には「I love you」という曲はたくさんあるが、海外では数えるくらいしか無いのではないだろうか?
同じ理由で、「Believe」という曲も殆どない。そもそも「信じろ!」になってしまい、タイトルにならない。また、単に「Believe」と使うと、キリスト教信仰を思わせてしまう点も、日本人にはなかなか理解できないだろう。
ちなみに、THE MISSION というイギリスゴシック系バンドに「Belief」という曲はあるが、直訳すれば「信仰」で、若干宗教がかった曲である。
「I Don't Believe In Love」(愛なんて信じない)とか、「Believe in Nothing」(信じられるものなんてないさ)としないと、多分タイトルとして成立しない。
結局は感覚の問題であり、その言語に慣れない人間が、安易に使っても大怪我をするだけである。最近は日本語回帰で、安易な英語は避けられるようになり、使うならハーフのシンガーや海外育ちのシンガーが、本格的に使うようになってきた。宇多田ヒカルなど。従って、少しずつ国際化が進んできたのかもしれないが、タイトルはまだまだ。正直、日本語の感覚で使ってしまっている。逆に、英語として正しいタイトルにすると、日本人にはピンと来ない。
やっぱり、日本語の歌詞に、日本語のタイトルで勝負すべき。と思う。
表現としては「変」だ。
「True Colors」という曲名はたくさんある。「曇りなき心で見れば、真実の色が見えてくる」というようなニュアンスで歌詞に使われる。
しかし、検索してみるといい。「Vivid Colors」或いは「Vivid Colours」(英国では 色=Colour と綴る)という歌詞が1行でも使われているのは日本のラルク・アン・シエルのその曲1曲しかない。文字通り「鮮やかな色彩」というだけの意味である。とても、サビ(=コーラス)のトップに使えるような詩的な表現ではないのである。言うなれば、色彩用語というか。
歌詞に使われる英語というのは、普通に話すより遙かに難しい。例えば学校の英語で、目は複数あるから、Eyes です、と口を酸っぱくして言われるから、「Eyes to me」(Dreams Come True)のような表現をしてしまう。ところが、これでは、目玉が2つ、こちらへ向かって飛んでくるようだ(苦笑)。
見つめ合う、という意味なら「Eye To Eye」になる。見て分かるように、何故か単数形だ。「どうしてなのか?」と聞かれても困る。こういう風に表現するものなのだ。
ロック系の曲に、「Eyes Of A Stranger」という曲名もしくは歌詞がよくある。「他人の目」なんて、日本語の歌詞にはとても使えない言葉だが、英語ではこれがタイトルになり得る。
もっと有名なところでは、「I love you」という歌詞は、あまりにもベタすぎて、なるべくなら使わない方がいい。尾崎豊の曲にそういう曲があるが、英語にはならない。「Still I love you」とか、「'cause I love you」、あるいは「I still in love with you」のように、何か少しひねってやらないと歌にならない。日本語の曲には「I love you」という曲はたくさんあるが、海外では数えるくらいしか無いのではないだろうか?
同じ理由で、「Believe」という曲も殆どない。そもそも「信じろ!」になってしまい、タイトルにならない。また、単に「Believe」と使うと、キリスト教信仰を思わせてしまう点も、日本人にはなかなか理解できないだろう。
ちなみに、THE MISSION というイギリスゴシック系バンドに「Belief」という曲はあるが、直訳すれば「信仰」で、若干宗教がかった曲である。
「I Don't Believe In Love」(愛なんて信じない)とか、「Believe in Nothing」(信じられるものなんてないさ)としないと、多分タイトルとして成立しない。
結局は感覚の問題であり、その言語に慣れない人間が、安易に使っても大怪我をするだけである。最近は日本語回帰で、安易な英語は避けられるようになり、使うならハーフのシンガーや海外育ちのシンガーが、本格的に使うようになってきた。宇多田ヒカルなど。従って、少しずつ国際化が進んできたのかもしれないが、タイトルはまだまだ。正直、日本語の感覚で使ってしまっている。逆に、英語として正しいタイトルにすると、日本人にはピンと来ない。
やっぱり、日本語の歌詞に、日本語のタイトルで勝負すべき。と思う。