emitanの心にうつりゆくもの

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ラストホープ 最終話

2013-03-26 23:55:00 | 2013冬ドラマ
最終話 「大丈夫、必ずあなたを助ける…宿命を背負う医者の最後の選択」

波多野卓巳(相葉雅紀)は、育ての父・邦夫(平田満)に「俺がこの世に生まれた訳を教えてほしい」と尋ねると、邦夫は斉藤健(高橋一生)が生まれてすぐ再生不良性貧血を発症して骨髄移植しか助からないことが分かったことから、斉藤夫妻は卓巳を産んで卓巳が1歳半の時に骨髄移植を行い、さらに健に腎臓移植が必要になったため、卓巳が2歳半の時に腎臓移植をしたことを話す。
そして、何故卓巳が邦夫に預けられたかについては、「斉藤夫妻に引き取ってもらえないかと頼まれた。卓巳を手元に置けば、情がわいて健への移植に踏み切れなくなるから、と。何より、生まれてきた真実を知らずに育ってほしいと言っていた。斉藤健君を救うために、お前は作られた。体外受精によって受精卵を複数作り、健君のドナーにするために遺伝子操作を行って妊娠させる…卓巳は健君の移植治療のために作られた子供だ。お前は健君のドナーベイビー。世界で初めて生まれた救世主兄弟なんだ」と告げる。
これらのことを卓巳は健に話し、健は「やっぱり移植をお受けすることは・・・またあなたに頼ることになる。どこかで私とあなたとの関係を断ち切らないと」と言い出すが、卓巳は「それが理由で私があなたのドナーになるわけじゃないんです。私がドナーになればあなたは助かる、それが唯一の道だからです。生まれてきた理由なんか関係ない」と話す。

橘歩美(多部未華子)は、江の島にいる父・四十谷孝之(鶴見辰吾)を訪ね、事件の真相を問いただす。
桐野俊介(山中聡)は、希子(橘の以前の名前)の細胞を勝手に使って人間とマウスを掛け合わせた新しい生物を作ろうとしていたため、四十谷は桐野の研究道具を捨てていたところ、桐野に刃物で脅されて揉み合いになり、その弾みで桐野は死んでしまったのだった。
しかし四十谷は、桐野がその問題の研究にのめり込んで本来やるべき研究データをねつ造していたのに気づかずにそのデータを論文に使って成果を上げていたことから、「真実を話せば長年取り組んだ研究がデタラメだったことが公になる。俺は殺人者の烙印を押されるよりも、研究者としての自分の存在を否定されることが耐えられなかったんだ」と希子に話す。
すると希子は「だから研究者は嫌いだ。四十谷希子はもういない。もう逃げも隠れもしないでくれ」と言って四十谷の元を去る。

センター長・鳴瀬哲司(嶋政宏)が倒れ、至急処置室に運ぶが、薄れゆく意識の中で鳴瀬は「移植を成功させてください。この問題はあなただから解決できる。いや、あなたしか解決できない」と卓巳に話す。
その頃、荻原雪代(小池栄子)は、高木淳二(田辺誠一)と一緒にいた大森真治(小木茂光)に、2001年に母をどうして見殺しにしたのかを問いただしていた。
大森は「私は手を挙げようとしたが、怖かった。専門でもない。飛行機の中にはろくな医療器具もない。ましてや日本では医療行為が出来ない(リスクの高い手術をして患者を死なせてしまい、裁判に負けたため)。手を挙げる勇気がなかったんだ。それだけだよ」と言って頭を下げる。
すると荻原は「どうしても医療の現場でも救えない命がある。助けを求める患者さんに治らないって告げる時、母の命を見捨てたあなたと私のどこが違うんだろうって思うことがある。聞けて良かったわ。あなたは私の母を助けるかどうか葛藤した。医者としての使命を全うするか苦しんだ。少なくともあなたはまともな医者だった。本当に良かった」と声を掛ける。
すると、荻原と高木のケータイが鳴り、鳴瀬が脳腫瘍内出血を起こして倒れたとの知らせが入り、センターの医師たちは今後の対応について話し合う。
町田恭一郎(中原丈雄)は生体肺移植を拒み、長男・真一(要潤)と次男・恵介(石田卓也)の説得にも応じなかったが、卓巳は「あなたが助かるなら…その一心で(息子たちは)ドナーになる覚悟を決めたんです。こんな時まで町田恭一郎にならなくていいんじゃないですか?息子さんたちが助かってほしいのは、完璧な人間の町田恭一郎なんかじゃない。自分たちのかけがえのない父親なんです。息子さんたちの思いを、覚悟を無駄にしないであげてください」と話をすると、恭一郎は手術に再び同意をする。
翌日、生体肺移植が行われ、いくつか問題はあったものの手術は成功。
鳴瀬も意識が戻り、卓巳に「私は、あの時あなたの移植に関わったことが正しかったのかどうか、今でも答えが出ない。許されることではなかったのかもしれない。でもそうするしか患者さんを救う道はなかった」と話す。
そして卓巳が「正しい答えなんか無い。それでも答えを探しながら目の前の患者さんと向き合っていくしかないんですよね?」と言うと、鳴瀬は「あなたたちなら向き合える。全員、命を前に究極の判断を迫られたことがある。だからこのセンターに来てもらった」と話す。

副島雅臣(北村有起哉)は古牧利明(小日向文世)に「医療には限界がある。でも、そのシステムの枠を飛び越えれば救える命がある。自分がすべきことが明確になりました」と話すと、古牧は「ならば行動に移せばいい」と話して研究室へ去っていく。
古牧の研究室に橘が訪れ、父・四十谷が週刊誌に殺人事件の真相を語った記事を見せて、「本来の目的を見失い、道を踏み外した研究者の顛末だ」と言うが、古牧は「そうなっても構わない」と言うため、「代わりに作られる子供は、本当に古牧の息子さんなのか?自分が生まれたのは亡くなった息子の代わりだと知ったら、一生苦しむことになる。もし古牧が一線を越えてしまったら、誰一人として喜ばないぞ。それで本当に死んだ息子さんは喜ぶのか?私が責任を持って預かる。息子さんの細胞、保管してるんだろ?私を論破しない限り、細胞は返さない。これからもカンファレンスで、無駄な研究発表を聞かせてほしい」と説得する。

副島は大学病院を辞め、ベンチャー企業を立ち上げて、古牧の研究室から拝借した研究をアメリカで発表する。
古牧の研究を盗んだと研究員たちは騒ぎ立てるが、古牧は「違う、私が彼に託したんだ。私の研究は、日本では臨床応用に10年以上、だが海外でなら5年だ。だから私は彼に託したんだ。私の使命は、実験を繰り返し、医療の可能性を探り、研究から臨床へと繋ぐこと。彼に繋いだに過ぎない」と話す。

卓巳は、手術室に向かう途中で健に声を掛けられたため、「大丈夫です、あなたを死なせない。主治医として、必ずあなたを助けますから」と話し、かつて鳴瀬が手術中に歌っていた「ケ・セラ・セラ」の鼻歌を歌い出し・・・


というような話でした。

遺伝子に関する知識を持つ研究医たちが、自分の研究の成果を試したいという欲望にどう向き合ってきたか(主に、一線を踏み越えた医師たちのお話)・・・
ということが、まず大きなテーマだったのかな?
そして、その事に巻き込まれてしまった人間たちの苦悩・・・
あとは、理論上では治せるのに、国の認可に阻まれて治らずに死んでいく患者を目の前にした医師たちの苦悩・・・

卓巳は、移植目的で生まれた子供だということは、先週予想していて当たったのですが
まさか斉藤夫妻が遺伝子まで操作していたとは・・・
生まれたところで型が適合しなければ意味がないということで、より確実性を求めたのだとは思いますが・・・
まぁ、これで卓巳に関してのサイドストーリーは全て辻褄が合ったような気はするのですが、さすがにこの手の話は聞いていて気持ちの良くなるものではないというか。
その事を知ってしまった卓巳の苦悩が、最終的には古牧を思い止まらせる橘の言葉とシンクロしたと言えばしていたのですがね。

今の医療の問題点について、痛烈に批判するような内容だったら、もっとスッキリ観ることができたような気がするのですが、脚本家や企画者側はそこまでする勇気は無かったのかな?
まぁ、こういう倫理的な問題は、答えが出せない事の方が多いから、やみくもに何でもかんでもドラマで結論を出せば良いものでも無いんですけどね
でもね・・・もう少しラストで爽快感を味わいたかったような気がしました。

これまでサイドストーリーがずっと同時進行していて、やっと最後に色んなものが(強引に?)繋がったのですが、
副島が子供時代に眼の手術をしたシーンって、どこに繋がったんだろう?
眼の手術をして、今、眼が見えているということは、手術は成功したんだろうけど、その事実って最終的にどこに繋がったんだろう?というのが、私の中では分かりませんでした。
あとのサイドストーリーは・・・まぁ、もういいや!(爆)
色々あり過ぎて、かなり忘れてしまったので、そのまま忘れることにします。
このサイドストーリー、色々と入れすぎだったと思います
序盤の方は、分からないことが多くてもドキドキして観ていたけど、中盤以降はイライラに変わってしまいました。
もう少し伏線を少なくしても、十分成り立ったと思います。

キャストのみなさんは、良かったと思います!
相葉くんは長ゼリフ頑張っていたし、前回観た相葉くんドラマが「三毛猫…」で、その時のキャラクターとは今回全然違っていたので、ビックリしました(笑)

多部ちゃんは・・・なんだか「神」的な医師でしたね(笑)
何でも手術をして、ほとんど成功させて、最終的には古牧まで説得してw、「多部ちゃん、すげーーー!」みたいな。
(ちょっと脚本がやり過ぎな気もしないでもなかったですけど←他の医師たちも使おうよ~という感じ?)

小日向さん、ほんと大変だっただろうな~。
医療用語満載のセリフをひたすら喋り続けるは、落語もするは・・・
桜庭ななみちゃんとの掛け合い、けっこう好きでした(笑)

そんな感じで、そこそこは楽しめたのですが、ゴチャゴチャし過ぎていたのが残念でした。

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