emitanの心にうつりゆくもの

日常のこと、テレビドラマのことなどを中心に・・・

NHKの3本のドラマ、観終わりました

2025-03-05 16:07:50 | 2025冬ドラマ
 火10(NHK)「東京サラダボウル」
 土10(NHK)「リラの花咲くけものみち(全3話)」
 日10(BS1)「TRUE COLORS」
について、感想を書きます。

火10(NHK)「東京サラダボウル」

髪の色がミドリな鴻田麻里(奈緒)のカラッとした性格と軽快なテンポの主題歌とは「裏腹」の、かなりディープな社会派ドラマで、とても引き込まれながら観ていました。
タイトルのように正にサラダボウルのようで、一見すると美味しそうだけど、少し間違うとどんどん不味くなっていって、もがけばもがくほど後戻りできない味になって混ざり合っていく・・・
ドラマを観る前は「タイトルではどういうドラマか全く想像できませんが」と書きましたが、本当に観ないと全く分からないドラマで、
月並みな言葉ですが「凄いドラマ」でした。

ドラマでは来日している外国人の身に起こった
色んな詐欺や犯罪の手口、日本人の偏見によって生まれた誤解や、言葉が通じないことを利用された冤罪などが描かれていましたが、
偶然のように現実世界のニュースでも、それと同じようなことが日本人の身にミャンマーやカンボジアで起こっていたので、
たくさんの警鐘が込められたドラマとして、身が引き締まりました。

アリキーノこと有木野了(松田龍平)にドキドキさせられ、
織田覚を演じた中村蒼君については、大河でのボンボンと同じ笑顔なのに、本作では苦しみもたっぷりでキリキリし、
ベトナム語の通訳人・今井もみじ(武田玲奈)が、介護職員の日本人を諭した言葉にハッとさせられ、
ボランティア・シウ(絃瀬聡一)の不気味さと狂気に、背筋がものすごく寒くなり、
刑事・阿川博也(三上博史)は、明らかに怪しいのだけど、良心が本当はあるのではないかと信じてみたかったけど、やっぱりそうだったのか・・・・・・と、終盤に大きく翻弄されたりなど、
連続ドラマとして本当に色々な感情が詰め込まれていて、ボリューム感があふれまくっていました。

そして、各回の外国人キャストが本当に秀逸で、更に臨場感あふれるものになっていて、そちらも素晴らしく見応えがありました!
「2025冬ドラマ 序盤戦雑感」の記事で私が書いた、第3話~第4話の戸籍ビジネス&誘拐を描いた回で、赤ちゃんを中国に連れて行こうとした中国人・王建斌(ワンさん)を演じていた張翰さんは、台湾で有名な俳優さんだったのですね!
あの回は一番グッと胸に突き刺さりました。

そんなてんこ盛りなドラマをスルリと見事にまとめ上げた主人公を演じた奈緒ちゃんには、本当に感服です!!
そして今、猛烈にバインミーを食べてみたいし、「アリキーノ!」って叫びたい!!!(笑)
鴻田とアリキーノ、最後のシーンがああだったということは、続編作る気満々ということでいいのですよね!?
是非お待ちしています!
素晴らしいドラマをありがとうございました!!


土10(NHK)「リラの花咲くけものみち」

北海道人でJR函館本線や国道12号線をよく利用する人間にとっては、とても見慣れた景色が所々に出てきて、
今までに観た酪農業や農業を描いたドラマと似ている部分もありましたが、
今の時代に合わせたトピックスが上手く盛り込まれていて、3話でギュギュっとまとまっていて、とても良かったです!

「動物が可哀想」という一つの視点だけで見るのではなく広く考えることや、
獣医学部を卒業した後に携わる仕事のいくつかを知ることができたり、
動物に携わることへの責任の大きさについて考えさせられたり、
美しい景色で中和されながらも、色々な問いかけがあって、とても見応えがありました!

主役の山田杏奈ちゃんは実写版「ゴールデンカムイ」で大好きなアシリパちゃん!だったのですが、
このドラマでは、アシリパちゃんとは全く違う女の子を見事に体現していて、
若くしてこんなに引き出しがあるなんて!と、感嘆しっぱなしでした!
鳥が大好きな残雪君を演じた萩原利久君とのホンワカした雰囲気がとてもお似合いで、温かい気持ちになりましました

個人的には、北海道弁が上手な人と下手な人の差が面白かったです


日10(BS1)「TRUE COLORS」

ストーリーの内容的には全8話は少し長いような気がしましたが、
8話かけて描くことによって、鮮やかな「色」をふんだんに、贅沢に、じっくりと画面から浴びることができて、
とても豊かな時間を過ごすことができて、さすがNHKドラマ!と思わされました

序盤は、商業フォトグラファーとしての人工的な鮮やかな緑がメインで、
そこから黒や白が加わって、暗さや薄い色が入り、
天草編になると、海の青や太陽の光がふんだんに加わって新たな色を生み出し、
最後には黄金色の景色に包まれて・・・

話の内容は重たい部分が随所にありましたが、画面からあふれ出る景色からの色が内容にリンクしていて、
まさに脚本と演出の両方を務めた源孝志監督だからこそ成せる世界だったと思います。

色覚に障がいがあるからこそ表せる世界がある、
世の中では「障がい」と言われていても、見方を変えると違う才能として考えることもできる、
といった、幅広い思考を持つことで生まれる新たな世界にも気づかされ、
色々な意味で深いドラマだったな、と思いました。
______________________

今期は、意外に面白いドラマが多くて、
他にも「119エマージェンシーコール」や「まどか26歳、研修医やってます!」、「クジャクのダンス、誰が見た?」、「御上先生」、「ホットスポット」にも結構ハマっています。
また最終回を迎えたドラマが来たら、感想を書きたいと思っています。

←web拍手です。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« SPORTS BEAT #153 | トップ |   

コメントを投稿