前回のお話の続きでゾーニングのお話をしたいと思います。
ゾーニングとはどういう事でしょうか?
この考えは家の外観や庭づくり以外にも家の間取りなど多様性があり、これから自宅を建てられる方や既にご自宅がある方にも対応出来る考え方となります。
例えば、
前回のお話し様に家の周りを何度か周ってみるだけでも多少の発見があったと思いますが、こうしたリサーチを早朝と夜に行う事でもっと違った発見が有る筈です。
また、季節ごとでも大きが発見があり、それは大人が感じることと子供が感じる事でも大きな発見が有るでしょう。
この発見を基に住人の趣味や家に対する思いを尊重しながら住宅や土地の利便性を考えていくことがゾーニングとなります。
具体的に、
夜になると道路を通行する車のヘッドライトが少し気になる事を発見したとします。
そこでヘッドライトが気になる場所を特定します。
1階の南側で東よりの場所がヘッドライトに照らされていると再度確認すると、
この1階の東南の角にリビングを用いるのであれば、ウインドトリートメントなどで外部からの刺激を和らげる対応が必要であったり、あえてリビングの設定を変えたり、外の塀を多少高くしてヘッドライトを遮る対応を考えます。
またこの場所に浴室の間取りを検討している場合には、間取りの変更を検討するケースが発生することでしょう。
この様にその土地や家の特徴を把握し、より快適な住宅環境を整えるために改善していくこと
そして、こうした改善策を多面的に対応することがゾーニングの考え方です。
車を置くスペースは土地だけを見ればどこにでも設定できるでしょうが、やはり道路に面していなければとなり、しかも駐車し易い環境を模索し、そして何台の車を駐車出来る様に用意するのかなど検討すると、その土地ならではの必然が見えて来ます。
これは隣に同じ大きさの土地が有ったとしてもその特徴は少しずつ違うのです。
まるで同じ親から生まれた子供の兄弟がそれぞれ個性が有るようにです。
2階のベランダに洗濯物を広げるのであれば2階に洗面脱衣場が有ると便利ですよね。
そうすると2階に浴室があると動線が楽になったりします。
この2階のベランダに洗濯物を広げると言う発見が間取りの必然性が見えてくるのです。
そうすると1階のリビングが少し広くなったりしますね。
これがゾーニングの発想なのです。
では逆に1階のウッドデッキに洗濯場を設けるとなると、やはり洗面脱衣室は1階が良くなり、浴室も同様となるでしょう。
そして、ウッドデッキへの出入りが簡単に出来るドアを用意し、サニタリースペースとの連携を模索したり、洗濯物が外部から見えない様にフェンスの高さや植栽の種類を検討したりすることでしょう。
生活の仕方や趣味などを有効的に利便性豊かにするという発想を持つことで、より快適な空間環境を目指す。これがゾーニングの発想です。
では、1階のウッドデッキに洗濯場を設けながら2階に洗面脱衣室を設けた間取りにしてしまうと、
日々洗濯物を2階から1階へ持ち運び、場合によっては乾いた洗濯物を再び洗面脱衣室へ持ち運ぶ事になり、ゾーニングで検証した間取りと比べると重労働になりますね。
ゾーニングとは発見した事例を想像して住宅や土地の配置・役割分担を大まかに決めて行くことなのです。
また、次回…。
大きくても…小さくても…自身の庭を有効に使いたいと思うのは、誰でも同じではないでしょうか?
“世の中は不条理…”とは少し前に政治家が言っていましたが、
お庭づくりを夢見ている人に限ってマンション住まいだったり…。
なかなか上手くいきませんね。
でも“庭は有るのだけれど、どうしたら良いのか解らない…。”と
いう場合もあるかも知れませんね。
そこで多くの建築商材を扱わせて頂き、そしてデザイナーの見地からこんなのどう?という事を呟いてみます。
まだ、何も庭に施していない状態の場合に、いろいろな夢を抱いてしまいますが、少し冷静になって家の周りを何周かしてみましょう。
出来れば一日に2~3回程度してみて下さい。
すると感じることがあるはずです。
例えば…「この土地の朝は向こうの角から風が吹き込み、夕方になるとあっちから吹いてくる…」とか、
「道路を通る人の視線がきになるなぁ…」
「自転車置き場をどうしたら良いかな?」
「スタッドレスタイヤはどこに置こうかな?」
「家の周りを一周出来るのは良いけど雑草が生えてきてる…」
などなどです。
こうして感じたことは有効で快適な庭づくりの大切な情報となります。
風の通り抜ける道は、夏に快適な空気を運んで来てくれる大切なものです。
その道に大きなフェンスや植栽を植えることは新鮮な空気を我が家に入れ込めなくなるので、空気が滞留する土地になり暑苦しい場所になってしまいますので避けることをお勧めします。
しかし、設置するにしてもこうした感じを持っていれば、通気性の良い目の荒いフェンスを用いたり、風が通る季節ごとに葉を落とす植栽を用いたり、 背の低い植栽にしたりと対応が出来れば良いでしょう。
また、人の視線を遮ることと、風の通り道が重なる時には少し背の高い植栽(例えばゴールドクレストなど)を一定間隔で植えたり、人の視線の高さの部分だけ通気性の良いフェンスにしてその下は背の低い植栽にしたり、思い切ってそちらの方向にガーデン家具などを置いてフォーカルポイントずらしてしまうのも効果的かもしれません。
この様に、まず我が家の家や土地の特徴を把握することで、少しずつゾーニングが出来て来ます。
ゾーニングは家や土地を有効に使用するとっても大切な考え方になります。 次回はゾーニングのお話をしたいと思います。
郵便受け・ポスト、表札、玄関照明・ガーデンライトなどのエクステリア通販店【エストアガーデン】記:江藤
前回は【表札】の取付高さと言うよりも取付場所の選択に対しての話になってしまいましたが、取付高さには一般的な基準も無いとお話しました。
しかし、大まかな取付高さの基準となるものが一つあり、それが
インターフォン子機の取付高さとなります。
インターフォン子機は地面より1200mm程度の高さが一般的な基準高さとなります。
これは室内のスイッチ(照明などのスイッチ)の高さが1200mm程度なるため、違和感の無い高さ設定となっている様です。
また、現在ではモニター付インターフォン子機が一般的ですが、以前はチャイム機能からはじまっていますので、スイッチの高さが基準となったと思いますが、現在ではカメラの角度などが調整出来る様になっていますが、室内との受け答えを考慮されて1200mmよりも多少高い位置に設置する様になっているます。
このインターフォン子機の設置場所の周りに【表札】を取付けるケースが増えており、一般的にはインターフォン子機の上部、または横にバランスを見ながら設置する様になります。
上部に設置しますと1400~1600mm程度となり、大人の目線に位置し解り易い状態となり、横並びでも落着いた場所と言えるでしょう。
また、インターフォン子機の代わりに郵便受けポストの高さを基準にする場合もあり、郵便受けポストの投函口の高さが1100~1300mm程度が一般的なので、やはりインターフォン子機の場合と同じ様な高さに落着きそうです。
余談になりますが、この【表札】を夜になると照明で照らしたりすることが増え、表札の上から照明で照らしますと照明の設置高さが1800mm程度となるため門灯や玄関灯などと共有し、インターフォン子機<インターフォンカバー>と【表札】、郵便受けポスト、照明のデザイン統一が大切になってきています。
【表札】はこの様に設置場所、高さを他のアイテムを基準に設置場所を検討できるアイテムですが、以前は玄関ドアのかなり高い位置に設置されていることが一般的でした。
家の顔となる【表札】を高い場所に掲げることは厳格な時代には当然な成り行き立ったのかも知れませんが、現在では解り易くお洒落な雰囲気と住み手のセンスが反映される様になり、住宅デザインの一部として捉えられる様になりました。
今後の【表札】の取付場所や高さは、もっとその家に住む人のセンスや思いを反映するようになり、自由な発想が反映される様になるでしょう。
【お店みたいになる表札の設置はヤダな。】
【カフェみたいな住宅イメージでデザインして表札も当然そうしたい。】
【小さくコンパクトな表札が良い。】
【アイアン表札の様に大きな表札が良い。】
など様々な感性に適合した【表札】を選択して、そしてそれぞれの思いに合った場所に設置出来たらと思います。
また、最近ではデザイン性が豊かな【表札】が増え、多くいの価値観を持った家族が一つの屋根の下で暮らすためのシンボルチックな存在にもなり始めている表札です。
十分にこだわることは贅沢ではなく、当然の事だと思います!!
エクステリアのアイテム【表札】【郵便受けポスト】【インターフォンカバー】【手すり】等の設置高さを尋ねられることが稀にあります。
この稀にというのは、住宅環境の中でエクステリア関連商品がバリアフリーやユニバーサルデザインとの関連性が少ないと思われ易い点が挙げられると思われます。
実際には、室内のバリアフリーに重点が置かれる場合が多いのですが、バリアフリーを享受されるものは家の中での快適性を求めるだけではなく、いかに外界との接点を設け、機会に恵まれるかが重要なのです。
簡単に言うと全ての人は家に閉じこもってしまうのではなく、いかに外界と接点を持てるか、持つための工夫が必要と言う事です。
と言う事は家の外回りはバリアフリーと言う観点で見れば大変に重要な位置付けと言えるでしょう。
しかし、関心が少ないのは、私たちの業界人の努力不足と言う事でしょう。
前置きはこれくらいにして話を進めたいと思います。
【 表札】の取付高さの一般的な基準は御座いません。
最近では【 表札】自体を取付けない方もあり、場合によってはわざと解り難い文字で>表札を作成したり、見え難い場所に設置することを望まれるケースもあります。
これは昨今の治安の悪さを反映している様です。
それに伴い個人情報の保護の観点からこうした風潮もある様です。
設置高さの基準はないものの、設置場所のお問い合わせは非常に多く寄せられます。
「玄関の扉の脇に設置した方が良いのか?
それとも外塀の門扉の脇が良いのか?」と言った具合です。
先程もご紹介しましたが【表札】をはっきりと認識させ事が大切と思われる場合や
ご来客が多い住宅かによってご提案は随分変わってきます。
【表札】をはっきりと認識させ、ご来客が多い場合にはインターフォン子機でご来客様が来訪を告げる際に【表札】が確認出来ると安心出来ますね。
すると住宅のどの位置まで自由にご来客様を迎えるかが問われ、門扉の位置なのか玄関扉までなのかを検討し受け入れる場所に【表札】を設置することが重要となるでしょう。
また、門扉と玄関ドアまでの距離が比較的短い場合にはインターフォン子機を門扉脇に設置し、【表札】は玄関ドアの脇へ設置も考えられるでしょう。
いずれにしましても住人の意思と住宅のデザインを十分に検討して設置することが重要で、【表札】の役割を家族間で話し合えることが大切です。
表札をはっきりと認識させたくはないが家の顔として設置を検討する場合には、住宅のデザインの演出の一部として考えユーモアーを持って対応しても良いかもしれません。
郵便受け・ポスト、表札、玄関照明・ガーデンライトなどのエクステリア通販店【エストアガーデン】記:江藤
住宅の購入・住宅の設計など家との接し方はいろいろありますが、外構の設計は住宅の使い勝手に直接結び付く重要な案件です。
例えば、住宅の駐車場に車を入れ、玄関までの動線(人が移動したときの線)が道路に一旦出て、門扉を開け数段の階段を上り玄関に辿り着くという動線は、基本的には住人のことを無視した住宅設計と言っていいでしょう。
なぜか?小さい子供が同車していれば一旦道路に出る行為は非常に危険となります。
また、買い物の帰りであれば重たい荷物を持ちながら門扉を開ける行為は大変となり、雨でも降っていれば一層大変の度合いは高まります。
これがその家での長い生活の中で1日限りの行為であれば、特に問題視することはないでしょうが、幼稚園の送迎・スーパーへの買出しと日々行う行事となると意味合いは大きくなります。
また、住宅を“購入”する時、駐車場の広さは十分に注意して欲しい点です。
私の知り合いで建売住宅を購入し、いざ引越しの日に駐車場に車が入らないことが判明した例がありました。
また、家族の成長(家族を構成する人数が増える・子供が成長するなど)により、普通車からワンボックス車へ買い替える場合になどに駐車スペースがワンボックス車では手狭になり、駐車するのに切り返しが何度も必要になったりします。
家族の将来像を大まかでも確認しながら駐車スペースを確認することは、長い年月を共にする住宅の使い勝手を確認する作業になります。
そして、以外に忘れやすいのが自転車の置き場です。
自動車と同様に家族の成長に伴い自転車の数・大きさは次第に増加することでしょう。
例えば、家族4人がそれぞれ自転車を必要である場合、それなりの駐輪スペースを確保出来ないと、道路に自転車を置いたり、狭い駐車スペースに置き、自動車の入出庫が尚更不便になることでしょう。
私が駐輪スペースの設計で悩んでいるときに知人の設計者と偶然会ったので相談したら「基本的に駐輪スペースは設計では考慮していない」ときっぱりと言い愕然とした事を思い出します。
彼は注文住宅の設計をしている人でしたから尚更です。
駐車・駐輪スペースに関して問い合わせをして、しっかりとした回答が無い設計士は十分にあなたの住宅を考えていないと思った方が良いかもしれません。
この様に駐車・駐輪の設計により、長く付き合う住宅の機能をしっかりと持たせることが重要になるのです。
また、駐車・駐輪の際には段差スロープや車止めなどが便利なツールとして良く知られています。
こういったツールを上手に組み入れることは機能の一層の強化に繋がりますので、併せて検討することをお勧めします。
郵便受け・ポスト、表札、玄関照明・ガーデンライトなどのエクステリア通販店【エストアガーデン】 記:江藤