迷ったところで・・・地球の上

迷ったところで・・・地球の上

倒尚河鎮 走行距離60.9km

2011年06月28日 | 青海省

寝たのは日が出て、テントの中がすこーし暖かくなってから。
最悪な夜だった。呼吸が苦しくて寝るどころではない。心臓がバクバクする。
どうしたものか・・・。高山病については随分調べてきたから対処方法は分かっている。
下って高度を下げるか?  あぁ、、、目の前に峠が見えているのに?
あと300m位で峠だ。そこを越えれば、僅かだけれど下るはずだ。
などと・・・テントの中で頭痛で頭を抱えながら悩んでいると、テントの周りで
羊の大合唱が! 首を出してみると昨日の彼が羊を放牧する為に出てきたみたいだ。

200頭くらいの羊が通り過ぎて行った・・・。

微笑ましいのだが、笑えないほど頭が痛い。
最高の天気だが、体調は最悪。

気合いで走りだしてみたが、まともに漕げない。後は押して歩くだけ。

峠までの数キロに2時間半もかかった。
全く余裕がない中で、記念にと思って撮った一枚。

全く関係ないけど、髪、、、いつ切ろうかね?

ようやく、峠に到着。しかしもう、立っているのがやっと。
気がつけば3820m。なんだ富士山超えてるね。

ここからずっと下りだと思っていたのに・・・。
下っては上り、上っては下り・・・。なかなか標高が下がらない。

昨日の夕方から携帯の電波も通じなくなっている。地図とGPSが頼り。人もいない。

いるのはヤク(毛牛)だけ。
なかなかどいてくれないが、のどかで良い。

別に繋がれているのではない。
僕が通り過ぎるのをずーと眺めていた。
襲われないと思っていても、やはり威圧感がある。

こんな風景を眺めて走っていたら、いつの間にか高速道路に入ってしまった!
しかも中央分離帯があるので、向こう側(右側車線)に渡れない。
仕方なく高速道路を自転車で逆走し始めた。 運悪く数キロ先でパトカーが止まっているではないか!(汗) こりゃぁ・・・まずい。引き返せと言われるか・・・。
案の定、彼らも僕を見つけて駆け寄ってきた。しかし彼らはこう言った。
「ダメダメ!ちゃんと右側走らなきゃ!」って・・・?え?そういうこと?(大笑)

中央分離帯があるから向こう側には行けないぢゃないか!と言い返してみたら、
僕らが手伝うからホラ! と言って、警官3人+検問で捕まっていた運転手と僕の5人で
自転車を持ち上げ、中央分離帯を乗り越えさせてしまったのだ。
じゃ、気をつけてね♪と手を振られつつ、再び高速道路を走る。・・・・いいのか?おい。
で、結局出口の料金所で大声で怒鳴られた。でも聞こえないふりしてスルー。

到着したのは、これまた見事にさびれた村(鎮)

まるでゴーストタウン。

村一番大きい旅館は一目でわかる。
自転車で漕ぎつけるが、何か様子がおかしい。
よぉく見たら、閉館していた。

近くの売店で宿を聞いて招待所に行く。30元なり。シャワーは別で7元。

ベッドのみの部屋。万年フトンでかゆそう・・・。
なので、寝袋で寝ることにした。

パッと見ると綺麗でしょ?

それにしても、中国では子供が良く働くわ。
ここの娘(小学生?)も実によく働いていた。

ちょうどこの日、フロントにインターネットが開通した。

子供が嬉しそうにパソコンをいじって遊んでいた。

勿論部屋になどLANはない。テレビもない。

あー・・・それにしても・・・・頭が痛い。