迷ったところで・・・地球の上

迷ったところで・・・地球の上

青海湖を出発したものの・・・

2011年06月30日 | 青海省

朝、目が覚めると決定的に体調が悪い。
頭痛・吐き気・鼻水・喉の痛み・酸欠の五重苦。
それでもこの旅館(いや、ホテルだな)は高すぎる。外は今にも雨が降り出しそうだが、
山を越えれば晴れているかもしれない!と考えることにしてイザ出発。

ホテルは観光地の中にある。100元も出したのだから一通り見るだけ見ないと損・・・。
自転車でぐるりと巡って見た。

お約束のモニュメントの前で。今にも雨が降りそう。

気になっていた建物の正体が判明。

わざわざ観光地の前に作るか?普通・・・。
でも、中国がこうしてあからさまに軍事施設(?)を見せつけるのは初めて見た。
普通は隠すのにね。

因みに青海湖の平均深度は19mだったはず。

これが「毛牛」ちゃん。

今まで草原や道路でしか見なかったけれど、ここではチャンとトリミング(?)されて、
写真撮影用におしゃれになっていました。

・・・・でも、草原にいた方が幸せだよな。。。
可愛いけれど、可哀そうだわ。  僕が動物園を好きになれない理由です。

雨も降りそうなので、とにかく峠を越えるべく上り始めたのですが・・・。ここでダウン!
酸欠・頭痛の体調不振に加え、ついに雨が降り出してしまったので。

それにしても、ここまで3km。一直線の上り坂。
マイナーな道なので、車も上がって来ない。

でもあのホテルには帰りたくない。別のホテルにしよう。。。。

で、チョット安い旅館に入った。それでも200元。
お湯も出ると聞いたので安心したのが間違い。やっぱり出ない!
20:00以降だそうだ。おまけにタオルも無い!

天気も悪い・体調も悪い・旅館も高い。
青海湖・・・・縁がないなぁ・・・。


ついに青海湖に到着! 走行距離54.6km

2011年06月29日 | 青海省

晴れ 最高気温23度

昨晩の招待所は湿っぽい部屋だった。
夜はだいぶ冷えるようで、布団の下には電気毛布が敷いてあった。
これがを使ったのがまた失敗だった! このせいで今度は喉がやられてしまった。
外は雨。。。げー、ここでもう一泊か?
頭痛に、喉に、鼻水・・・。ただでさえ空気が薄いというのに、最悪だわ。ホント。

小一時間すると、雨が小雨に変わる。これなら・・・行けるべ。
外に出ると寒い寒い。青海湖まであと60kmほど。たしかほぼ平たん路のはずだ。
走り出すと、一気に天気も回復してきた。高原の天気は分らん。

ひたすら続く直線。何十キロも直線。

ここでも羊ちゃんの群れがお散歩。

こんな大自然で育った羊たち。

・・・これで不味い訳がない!などと考えてしまった。

途中にあったお寺の壁画。

あれ?タール寺のモニュメントにも確か・・・。 ゾウ+猿+兎+キジ?

調べてみたら諸説あるようだが、、「三畜評樹」と呼ばれる話に後から兎が追加され、「四獣因縁」となったらしい。

参考URL:
http://blogs.yahoo.co.jp/pwbdt973/33947088.html

そして青海湖が近づくころに見た風景。TOP画像でも使っています。
因みに、雲の下に見える建物は「学校」なのです。
周囲に全く家がないというのに、学校には学生が沢山います。



めでたく、青海湖に到着♪

周遊道路から見ても面白くないので、水際まで砂利道を下って来ました。
チベット少年が馬に乗って駆け寄って来た。

 

で、借りて乗ってみた。
代わりに僕の自転車に乗せてあげた(笑)

しかし・・・やはり馬の方が難しかった。
走ってくれない!

それにしても、高原は紫外線が強い。一気に顔が黒くなってくる。
・・・・汚れか?

友達も集まって来て、みんなでランチ。ラーメンを作ってあげた。

普通語は90%通じない。チベット語を教えてもらうが、彼らは英語を勉強したがっていた。

外国人でも来るの?と聞いたが来ないらしい。・・・じゃ、なんで?
ひたすら「Horse!NO1」を繰り返していた。

言葉が通じなくても・・・下ネタ話は世界共通だった(大笑)

観光地の一つ。ここしか旅館がない。
中国人チャリダーが寄ってきた。
頭が痛いが笑顔で・・・・。

それにしてもこの二人・・・どこかのお笑いコンビみたい。

彼らは青海湖一周している西寧市の人。

入場料100元!この中にある旅館はなんと!400元!
あーり-えーなーいー!

しかし、この体調だし。。
しかし、この旅館。お湯は夜の8時からしか出なかった。

あぁぁぁぁぁぁ。泣ける。

ともかく、薬を飲んで寝込む。ご飯は旅館の中で毛牛肉(道中で散々見てきた牛)。
これが、美味いのだ♪ 肉肉した味で美味なり。食欲あって良かったぁ。

それにしても、こんな高いところに居られない。明日には出発しなきゃ。


倒尚河鎮 走行距離60.9km

2011年06月28日 | 青海省

寝たのは日が出て、テントの中がすこーし暖かくなってから。
最悪な夜だった。呼吸が苦しくて寝るどころではない。心臓がバクバクする。
どうしたものか・・・。高山病については随分調べてきたから対処方法は分かっている。
下って高度を下げるか?  あぁ、、、目の前に峠が見えているのに?
あと300m位で峠だ。そこを越えれば、僅かだけれど下るはずだ。
などと・・・テントの中で頭痛で頭を抱えながら悩んでいると、テントの周りで
羊の大合唱が! 首を出してみると昨日の彼が羊を放牧する為に出てきたみたいだ。

200頭くらいの羊が通り過ぎて行った・・・。

微笑ましいのだが、笑えないほど頭が痛い。
最高の天気だが、体調は最悪。

気合いで走りだしてみたが、まともに漕げない。後は押して歩くだけ。

峠までの数キロに2時間半もかかった。
全く余裕がない中で、記念にと思って撮った一枚。

全く関係ないけど、髪、、、いつ切ろうかね?

ようやく、峠に到着。しかしもう、立っているのがやっと。
気がつけば3820m。なんだ富士山超えてるね。

ここからずっと下りだと思っていたのに・・・。
下っては上り、上っては下り・・・。なかなか標高が下がらない。

昨日の夕方から携帯の電波も通じなくなっている。地図とGPSが頼り。人もいない。

いるのはヤク(毛牛)だけ。
なかなかどいてくれないが、のどかで良い。

別に繋がれているのではない。
僕が通り過ぎるのをずーと眺めていた。
襲われないと思っていても、やはり威圧感がある。

こんな風景を眺めて走っていたら、いつの間にか高速道路に入ってしまった!
しかも中央分離帯があるので、向こう側(右側車線)に渡れない。
仕方なく高速道路を自転車で逆走し始めた。 運悪く数キロ先でパトカーが止まっているではないか!(汗) こりゃぁ・・・まずい。引き返せと言われるか・・・。
案の定、彼らも僕を見つけて駆け寄ってきた。しかし彼らはこう言った。
「ダメダメ!ちゃんと右側走らなきゃ!」って・・・?え?そういうこと?(大笑)

中央分離帯があるから向こう側には行けないぢゃないか!と言い返してみたら、
僕らが手伝うからホラ! と言って、警官3人+検問で捕まっていた運転手と僕の5人で
自転車を持ち上げ、中央分離帯を乗り越えさせてしまったのだ。
じゃ、気をつけてね♪と手を振られつつ、再び高速道路を走る。・・・・いいのか?おい。
で、結局出口の料金所で大声で怒鳴られた。でも聞こえないふりしてスルー。

到着したのは、これまた見事にさびれた村(鎮)

まるでゴーストタウン。

村一番大きい旅館は一目でわかる。
自転車で漕ぎつけるが、何か様子がおかしい。
よぉく見たら、閉館していた。

近くの売店で宿を聞いて招待所に行く。30元なり。シャワーは別で7元。

ベッドのみの部屋。万年フトンでかゆそう・・・。
なので、寝袋で寝ることにした。

パッと見ると綺麗でしょ?

それにしても、中国では子供が良く働くわ。
ここの娘(小学生?)も実によく働いていた。

ちょうどこの日、フロントにインターネットが開通した。

子供が嬉しそうにパソコンをいじって遊んでいた。

勿論部屋になどLANはない。テレビもない。

あー・・・それにしても・・・・頭が痛い。


西寧市出発! 走行距離60.6km

2011年06月27日 | 青海省

晴れ 最高気温24

よし!晴れた!
結局急きょ決めた裏ルートで青海湖に向かう事に決定!
ここまで来れば、観光名所の一つくらいはちゃんと見ておきたいし。
という訳で、「タール寺」(塔尔寺)に向かう。

タール寺近くのモニュメント。
像の上に猿。猿の上に兎。兎の上にキジ・・? 微妙に桃太郎・・?

そこにあった「マニ車」  それぞれのマニ車には干支が刻まれていた。


見事な色彩。


いよいよタール寺の入り口に到着。
お土産を売る人たちが殆ど。後ろの門は売人で埋め尽くされている。

タール寺の象徴。この周りを手を合わせ、お経を唱えながら回る人や・・・・

周囲にあるこの「石」に一つずつオデコを当てて回る人がいる。

仏教は日本では暗いイメージがある。それは江戸時代に宗教を守るために葬式仏教にして忌た為である。
元来宗教とは暗いものではない・・・と思う。  信仰であり、魂。

乾いたチベットの中で、ひときわ明るい宗教を見た。

日本の「ワビ・サビ」とは対照的な色彩。 人を惹きつける何かがある。

因みに、寺の中を自転車で拝観していいということ自体、大らかでしょ?

広い敷地の中に、幾つもの寺が点在している。
僕にはどれが何なのか・・・・分らなかったが、ここが一番高い場所だったので、来てみた。
すごい上り坂だった・・。

マニ車は主にチベット仏教で使われている宗教道具。

チベット仏教の場合は時計回りに回転させると、回転させた分だけ経を唱えたことと同じ意味となるそうだ。

思わずグールグル廻したくなる。。

・・・美女に見つめられて・・・

というのは冗談で、写真を撮ってくれた方の彼女さんです。

見つめているというか、汚いものを蔑んでいるような気がする・・・。

見学を終えて、腹ごしらえ。それにしても観光地は何でも高いが・・・・

明らかに外国人の場合は2倍取られる。

まさかボラれるほどヌケてはいないので、しっかり現地価格で頂きます♪

見えますかね?
「感謝西寧市交通投資建設会社援建我村新農村建設」・・・・大体の意味は分りますね?

中国のスゴイ(素晴らしい)ところの一つ。
この村では、古い農家の修復が進んでいました。勿論、色々な思惑や柵はあるのだろうけれど(裏金も?)、政府と企業と地域の一体性はあらゆるところで見かけます。  「共同体」という言葉がシックリきます。

そんなカンヤで標高3000mに到着。

因みに一番上は、総移動距離で4074km。 左上から順に・・・

*速度表示(止まっているのでゼロ)
*標高(3000m)
*時計(15:26)
*本日の走行距離(47.7km)
*平均速度(10.8km 遅っ!=終日上り坂なのでね)
*緯度経度

これは測量用に使われるGPSです。
超高精度ですよ。1m動いただけでも衛星が捉えてくれます。

これに発信機能があれば助かるんだけどなぁ。

さぁてあと一息!という所で、チェーンが切れてしまった。
うううう・・・ついてない。
この前雨の中走った後のメンテをさぼったからだな。自業自得。

チェーン切りと予備のコマで修理。

風の流れが見える風景

時間は夕方の18:30頃。道路を渡る羊ちゃん。

今日はこの辺で時間切れ。
山の北側斜面なので夜は相当寒いはず。・・・仕方無いな。

すると、そこに一人の男が!

彼はこの辺りの羊&牛(毛牛)飼い。
彼の家(テント)は彼の後ろに見える山の麓だ。
この辺りは狼が”少ない”そうなので、泊まることにした。

彼のテントは平気なの?と聞いたら、家には狼よりも強い犬がいるから大丈夫だってサ。
因みに彼は僕の一つ年下。
一年中ここに住み、羊と牛を育て、食べ、売って生活しているそうだ。 奥様もテント生活。

本日のキャンプサイト。
日本に居た頃には、休みのたびにこうしてキャンプしていたけれど、中国に来てからは初めてか・・・。

微妙に傾斜になっているけれど、ま、いっか。
傾斜を下ると川があって、濾過すれば飲めるそうだ。

それにしても・・・羊と牛のフンだらけ!

おっ。真新しいテント! 一人用テントは初めてだ。
今回の荷物で一番重いのだ。使わなきゃ損だね。前室付きなので雨でも自転車を守れる。

日が山に隠れた途端、気温が一気に下がる。

すでに気温は10℃。 インスタントラーメンを食べて、コーヒー中。

優雅に見えるけど、実際は寒くて寒くて・・・。 あぁ・・・でも至福・・・。

ん?頭が痛くなってきたかな?と感じたのはちょうどこの時からだった。

放牧していた羊たちを、呼び戻して戻ってきた彼のシルエット。

あれー?さっきはメタボ君だったのに・・・。こうしてみるとカッコイイ。

このムチと口笛と声を使って、上手に羊や牛を誘導してくる。

全部で300頭以上いる。

21:30頃に完全に暗くなったので目を閉じるが、頭の奥が痛む。
寒さのせいかな?と思っていたが、結局朝までほとんど眠ることができなくなった。
呼吸が苦しい。吐き気もひどい。うわぁ・・・完全に高山病だ。

夜中にテントの中でのたうち回る羽目に。
薬は自転車のカバンの中。悩んだけれど取りに外へ出た。気温2℃。

テントから出たがまっすぐ歩けない。
薬を取り出し水で飲み込む。飲み込んで天を仰いだ瞬間!

「満天の星空」を見た。

空じゅう天の川。
あまりの星の多さと近さに眩暈がする。高山病のせいか?
寒さも忘れて・・・と言いたいが、忘れられないほど寒くてテントにひきこもる。
結局ウトウトしたのは、日が出てからだった。


西寧市 二日目

2011年06月26日 | 青海省

・・・のどが痛い。唾が飲み込めないほど痛い。外は雨。こりゃぁダメだ。

実は2日前から朝起きるたびにちょっとだけ喉が痛かったんだよね。原因は分かっている。

海石湾の夜だ。誘われるがままに食事に行った時、汗をかいたままの恰好で遅くまで外で食事していた時、

鳥肌が立つほど寒かったのだ。あの翌日から喉が痛かったけど無視していたのが良くなかった。

風邪・・・・なんて、もう何年ひいていないだろう。時々頭が痛くなることもあるけれど、

風邪をひいて寝込んだ記憶はここ数年・・・5年くらい無い。まさかこんな所で・・。

いやいや。病は気から。だ。と、起き上がってみると雨足も弱まり、晴れそうな予感。

よし!まずはシャワーから。・・・ううううう。こんな時に限ってチョロチョロシャワーだ(涙)

サッパリしてから喉薬を買いに出かける。食べて栄養も付けなくてはならないし。

 外は快晴そのもの!朝の土砂降りはどこへ?抜けるような青空。

日系企業の大きなカンバン(合資だったかな?)

 

昨晩とは全く違う様子が見える。賑やかで綺麗な町。何度も繰り返すけれど、

西に来れば来るほど町中が清潔になってくる。勿論「屋台街」もあるけれど、そこですらも清潔なのだ。

土砂降りのお陰でよりきれいに見えているのかもしれないが・・。

 

空気も乾燥している

 

人は多い。綺麗な商店街という印象です。

 

 薬局で薬を買って、そのままフラフラとお散歩。町のエネルギーが強く感じられる。

子供から爺ちゃん婆ちゃんまで、万遍無く揃っている。店員の愛想も良くマナーも良い。

うーん・・・・ホントにここは中国なのか? 

地下街があったので下りてみた・・・・。なんと!新宿駅の地下道もびっくりの大きさ!

(と、言うのはさすがに嘘です)

スミマセン。手ぶれ写真ですが・・・。大きな地下街です。

 

表示は中国語とチベット語の併記になりました。

 

歩道は「中国式将棋」サロン

 

 

それにしても、買い物客の熱気で熱い。本当に・・・・買いまくっている。

ちなみにバーゲンでも何でもない、ただの休日。因みに物価は高い。

明日からいよいよ3000m超えが始まる。当分は3000m以上の高地にいることになるなぁ。

大丈夫かな?俺。