迷ったところで・・・地球の上

迷ったところで・・・地球の上

テントが壊れた・・・

2011年09月02日 | 新疆ウイグル

一晩中風は止まなかった。

 

ものすごい風でテントが歪んでいたのは知っていたが、朝起きると支柱の一か所が裂けるように折れてしまっていた。

かろうじてテントの形は留めているが、この先これでは使い物になりそうもない・・・。この2ヶ月間、随分酷使したので仕方無いかな。いくつか問題もあったのでこれを機会に買い替えるか・・・な。

 

テントを支える2本の支柱。恐るべし自然の力。

 

強風と共に砂がテントの中まで運ばれてくる。

 

それにしても昨日の続きで追い風だ!しかも風速15m/s!普通に漕いでも時速40kmになる。気合いを入れると時速60km。

相変わらずの砂漠地帯だが、それでも少しずつ民家が見え始めた。ハミ市に近付いている証拠だ。

気分よく進んでいたのだが、午後になると風は横風に変わってしまった。ボーナスステージ終了・・だ。

 

しかし毎度のことだが今夜はシャワーを浴びられるかと思うと、風も苦にならない。

ブドウ畑を横目に見ながらハミ市を目指す。

 

途中ですれ違ったイギリス人二人。彼らは向かい風の中を進む。昨日は35kmしか進めなかったそうだ。

 

立ち寄った食堂。トラック野郎達は賑やかで明るい!見事な腹まわり・・・だ。

 

午後から風向きが変わってしまい・・・。

 

ハミ市まであと30km地点。葡萄畑が広がる。

 

17:00頃にハミ市に到着。緑が多く今までのどの都市よりも爽やかな町。町自体は大きくないがとにかく綺麗だ。

中心地まで走り旅館を探す。皆が勧める方向に向かうと、ある道を境に雰囲気が変わった。そこは中国ではなくイスラムの町の風景だった。言葉も文字も全部。そこにいる人たちも中国語は第二言語だ。

 

女性は全員「ヒジャブ」で頭を隠す。

因みに良くテレビで見る黒い服装は「アバヤ」という。

 

 

無事に旅館(というよりもホテル!)に入り、お決まりのシャワー♪ いつもい以上に砂が足もとに溜まっていた。そしてお決まりの洗濯タイム。これまた見事なドロ・・・。5度洗いでようやく透明な水になるほどだった。

 

サッパリすると今度は腹が減る。すぐに夕暮れの町に出て屋台を探す。この町では普通の中華料理よりも、新疆料理が多いらしい。ブラブラ歩きながら屋台を探した。 いくつかある屋台の中で、穏やかそうなイスラムおじさんのいる店に決めて席に着く。

 

屋台の趣もいつもと異なる

 

 

炒め御飯と羊肉の串焼きを2本頼んだ。辺りは週末の賑わい。賑やかに食事をしている風景が見える。

こう言う時ふと寂しくなることがある。 一人でいる事は苦ではないのだが、なんとなく胸の奥がギューとしてくる。

 

出来た食事に驚いた。これほど美味い炒め御飯はいつ以来だ?そして羊肉!これが羊肉か?と思わずマスターに確認するほどジューシーで臭みがなく、柔らかいのだ。噂には聞いていたが、西に来るほどこれほどまでに羊肉が美味いとは思わなかった。久しぶりに食事に感動した。

 

涙が出るほど美味い!これが羊肉とは・・・。

 

帰り道でブドウと桃を買ってホテルに戻る。帰った途端、睡魔に襲われた。

3日間で400km強。未舗装路が約100kmあったのでなかなかシンドイ区間だった。しかもあまり良く眠れなかったし。

 

さぁ、次はトルファン!かな?

 

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