朝7時に旅館の目の前にあるバスターミナル(?)へチケットを買いに出かけた。
昨日、ドイツ人のおっちゃんと、公安からも直接指導されたので仕方あるまい・・・。
バスターミナルと言っても、道路にバスが止まっているだけ。チケット売り場はホッタテ小屋。小屋の中にちーさい枠があって、そこでチケットが売られるらしい。地元の人らしきジィ様方がたむろしていたので、何時に窓口が開くかと聞いてみると「8時過ぎたら開くんじゃないかな?」という何ともアバウトな返事。 まだ30分以上あるので近くの食堂で朝ごはん(餃子)を頼む。
8時過ぎにチケット売り場に戻ると、丁度チケット売りのおじさんも現れた。ここからが戦い!既に待合室には20人ほどが集まっていたので、窓口が開くと分かると、窓口を中心に180度(!)扇型に”並びます”(笑) ←つまり並ばないってことね・・。
僕はこの手の”整列”にはさすがに慣れているので、速やかに5番手に並び、ジリジリと割り込でん行き、3番手になった。 で、イザ自分の番になり行き先を告げると・・・「満席だよ」と一言で終了。「どうすりゃいいのよ?」と尋ねたら、「11時にバスが来るから運転手に直接交渉してみて」・・・・。 因みに一日に一便のみ。
げぇ~。バスに乗れない・・・。というか、これじゃ次に乗れるのがいつになるかも分らんじゃないか!?
無いものは無い。状況が動かない時は自分が動けばよい。当然のことだわな。
と、言う事で自転車で再スタートする事に決定! 「公安どうするの?」 という不安はあるが、行ってみなきゃ分からないでしょ。ここは中国。何が起こるかわからないミステリーツアー♪
部屋に戻り、バス用に荷物をパッキングしていたものを、再び自転車旅行用に戻して、再出発! と、走りだして数キロ先で男女二人組のバックパッカーに遭遇。
彼女は大学の先生。彼はぷー太郎。3か月かけて中国を旅している二人
彼らも僕と同じくバスに乗れない二人だった。彼らは、バスを諦めてヒッチハイクしていると言うのだが、車が殆ど来ない。1時間ほど一緒に付き合ってみたが、車は殆ど来ないし、来ても無視される始末。何十台目かの車をようやく捕まえて去っていった。
あ・・・・。俺もその手があったか・・・と、一瞬頭を過ったが、一度「漕ぐ」と決めると不思議と腹も座っているので再び漕ぎ出す。今日もまた向かい風。あ、因みにどこかのブログに書いてあったのを引用しますが、向かい風=Agaist 追い風=Follow と言いますが、向かい風=Head wind 追い風=Tail wind とも言うそうです。ナルホド・・・。頭からぶつかってくるのでHead。ケツから押してもらえるのでTailね。 ・・・・分ったところで風向きは変わりません♪
自転車を風よけにして休憩中~
それにしても公安はどこにいるんだ?と、思っていたらついに現れました!検問所! カメラの最大望遠で見ると、機関銃を持った兵隊と警察が二人いる・・・。さぁて・・・どうやって通り抜けるか!? ま、ダメで元々と思って走っているので行くしかない。
トラックなどは厳重にチェック!
いよいよ検問所に近づく。 こうなりゃ・・・・中国人のフリをしちゃえ!(大笑)
と、言う訳で・・・・
飯:「やぁやぁ!こんにちわ!」
公:「ブスッ」
飯:「こんなところで何してるの?」
公:「この先は管理施設があるからチェックしている」
飯:「おぉぉ・・・それはお疲れ様ですね~」
公:「どこから来た?」
飯:「上海から自転車漕いできた」
公:「上海から!?そりゃぁすごい!どれくらいかかった?」
飯:「3か月くらいかな・・・。上海・蘇州・合肥・西安・・・」
公:「どこに行く?」
飯:「ウルムチくらいまでかなぁ」
公:「俺は江蘇省の出身なんだよ」
飯:「マジっすか?」
・・・・・・等と、蘇州ネタで盛り上がっている内に、大型トラックが5台ほど連ねて来た為そちらの対応に忙しくなるみたいで、「お前、行って良し!」となりました♪ ラッキー♪
ラッキーなのは良いのだけれど、最後に一言「この先、”無人区”だから気をつけろよ!」と言われ、改めて思い出した。
そうだ。無人区だ。だぁれもいない場所だ。 イケね。水がない。
検問所を抜けたところに「最後の売店」という店があり、そこで水を大量に購入。ついでにラーメンも補充。
さぁて! 検問所も抜けたし一気に行くぞ!・・・と気持ちは進むのだが、風に押し戻されてしまう。
遠く向こうからは雨雲が近づいてくるし、風はドンドン強まるし・・・・と思っていた矢先に雨が降り出してしまった。
しかし無人区を抜ける為にはここで止まるわけにはいかない。夕暮れと雨と風との追いかけっこだ。
雨雲の方面から突風が吹いてくる。砂が舞い上がり大変・・・
20:00近く。雨雲の切れ間から夕日が・・・。
20:00。 今日はここまで! 辺りには岩山と砂漠だけ。
砂漠の上を突風が抜けていく。テントを張るのも一苦労だが、張り終えた後のテントの中は快適♪
何しろ太陽が一日照りつけた砂は、砂風呂と同じくジンワリと暖かいのだ。
砂漠に沈む夕日を見ながら、ウトウト・・・・。気がつけば、テントの窓を開けたまま寝てしまっていた。
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