元ボスの友達が貸してはくれたものの、
スポーツが題材とあって、
なかなか、手をつけずにいた本。
あー
いくら返すのはいつでもいいよ。と
言われても
もう返さないと。
その程度の感情で読み始めたこの本。(笑)
ところが。
・・・すっごく面白かった!!!!
その題材というのは、
箱根駅伝。
ジプシー父上が お正月にテレビに
張り付いて見ている、あれである。
大学4年のハイジは、
今にも崩れ落ちそうなボロアパート竹青荘(ちくせいそう)の
住人。
今年は大学4年目。
卒業してしまう前に ハイジは
ずっとあたため続けていた夢を
実行したかった・・・・
それが、月夜の晩、
銭湯からの帰りに とうとうチャンスが来た
「蔵原 走(くらはら かける)」が
ハイジの目の前を走り、
二人は
出会い、
最後のピースは埋められた
アパートの住人に告げる
「この10人で箱根駅伝にでよう」
ニコチン中毒にマンガおたく、
ノー天気な双子、足は早くない黒人留学生など、(笑)
そろいもそろって ランナーとは程遠い、
酒好きの大学生である
猛反発していたみんなも
「箱根にでれば就職に有利」や「女の子にモテる」
不純な動機で走ることにした者や
正月実家に帰省したくない、親とうまく
いってない者は ハイジにおせちや雑煮を
作ってもらったのを脅されたりして
泣く泣く練習に入る(笑)
全編をとおして スポ根ものじゃなく
笑いが常にあって
だらだらした大学生が 箱根をめざし
がんばる物語を
恋や、トラウマなどのエピソードを
交えて軽くかかれているのが
どんどん読み進む理由なのかもね♪
ジプシーがアオタケ(竹青荘の通称)の住人だったら
やっぱり、
いくらお世話になってるハイジさんのいうことでも
20キロは走れないなあ!!(笑)
ジプシーよりだいぶ年下の作家が書いた本なんだけど、
レオパレスやら、
家具つきのきれいなアパートが多い中、
こんな、床が抜け落ちたり、
冷房がないアパートに住んでる大学生って
今はいるのかしら??(笑)
キャラクター造りがしっかりしてて
それぞれの個性がすごく楽しい♪
この本を読んで
ジプシーの夢がまた増えちゃった♪ うふふ
箱根にお正月に宿をとって
生の駅伝を応援すること!!!(出た!ミーハー)
箱根駅伝が、伝統的な、大学生ランナーに
とって憧れのレースなんてことも
初めて知ったし。
ロッキーが大好きなジプシーにとって
やはり、ハイテクな機器をそろえた強豪校より、
(ロシアのドラゴのことを言いたいらしい「ロッキー4」)
アナログで
「絶対むりだ」「やめておけ」とバカにされながらも
高みを目指し
やってのける!
しまいにはバカにしてた連中も息を呑み、
応援したくなってくるというストーリーは、
昔からありふれた題材なんだけど、
やっぱり じーんときてしまう♪
分厚い本だけど、
読みやすくて どんどん進みます♪
主人公たちの気持ちがまた
面白い独特な表現で揶揄され、
そこもまた
作家が夢であるジプシーには
素晴らしく思うとこでもある うふふ
今度のお正月は、
父上と並んで お雑煮を食べながら
箱根駅伝を
見てみようかしらね うふ
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@「風が強く吹いている」
三浦しをん著
2006年発行 新潮社
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