林業普及指導員REPORT

島根県東部農林水産振興センター 出雲事務所 
林業普及グループ REPORT

ミーちゃん、元気でね!窪田保育所でオオコノハズクを放鳥

2016年02月15日 | 特産
まだまだ寒い日が続いていますが、天気の良い日の日差しが暖かく感じられるようになりましたね
今回は野鳥の保護と放鳥についての報告です。

2月のはじめ、窪田保育所の園児が弱っているコノハズクを見つけ、保育所で一時的に保護しました。
しかし、徐々に弱っているのではと心配になり、県の出雲事務所に相談がありました。
連絡を受け、事務所から指定の動物病院へ搬送し、治療していただきました

この鳥はオオコノハズクという種で、園児たちは「ミーちゃん」と名付けました。
約1週間入院して回復し、復帰の見込みがあると診断されたので放鳥することになりました。

保育所の園児たちもミーちゃんの回復をずっと気にしていたので、園児たちと一緒に放鳥することにしました。
 
病院にミーちゃんを引き取りに行くと、以前の目をあまり開けない弱々しい姿はなく、
キリッと大きな目を開いてこちらに威嚇する野生的な姿を取り戻していました。
病院から保育所までの車移動では慣れない振動に落ち着かない様子で周囲をキョロキョロと観察していました。

保育所に到着し、園児たちにミーちゃんがどういう環境で暮らしているのかなどの話をしてから、
ミーちゃんは何を食べるのか、何歳なのかなどの質問を受けました。オオコノハズクはネズミや昆虫などを食べます。
年齢は・・・見た目では難しいのでミーちゃんに聞いてみましたが教えてくれませんでした・・・。

いよいよ放鳥するために保育所から少し歩いて森のそばまで移動しました。

ここで園児たちはミーちゃんと久しぶりの対面です。放鳥に参加した園児は3歳から6歳までの23名で、
ミーちゃんを刺激しないように静かに観察してくれました。

その後、園児たちには少し離れてもらい、カゴからミーちゃんを出しました。
自然に飛んでくれたらと思いしばらく様子をみていましたが、警戒してあまり動こうとしなかったので
少し森の中に入って枝にとまらせました。

そこから近くの竹に移動したのでその場を離れ、園児たちに報告しました。
園児たちは寂しそうにしながらもミーちゃんが元気に生きていってほしいと言っていました。

野生動物のたくましさを垣間見た時間となりました。
彼らは私たちの身近なところに暮らしていてもなかなか姿を見せてくれませんので
貴重な機会になったと思います。

県では野生の傷ついた動物を保護し、公益社団法人島根県獣医師会の協力を得て治療する制度を設けていますので
今回の対応を行いました。

ただ、野生動物の中には農作物に被害をもたらすおそれがあるものや、狩猟の対象になっているもの、
外来鳥獣として日本の生態系に悪影響を及ぼすなどの理由で全ての動物を保護することはできません。
また、これからの時期にはヒナや動物の子どもなどを見かけることもあるかもしれませんが、
近くに親がいますのでそのままそっとしておきましょう。
保護の対象かどうかは、以下の県鳥獣対策室のHPをご覧になってください。

http://www.pref.shimane.lg.jp/industry/norin/ringyo/choujyu_taisaku/damaged_wild_birds_beasts.html

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