メンデルスゾーン19歳頃の作品。ロ長調の無言歌風のゆったりした前奏に続いて、ロ短調の「プレストアジタート」が展開される。前奏の「アンダンテカンタービレ」は右手の旋律と左手のベース音に加えて、16分音符の左手と右手の掛合いの内声部をもっていて、この内声部が旋律に表情を与えて美しい。続く「プレストアジタート」は12/8拍子でハイテンポに駆け抜けてゆくが、Op.5と比べると、旋律的で親しみやすい。この曲 . . . 本文を読む
メンデルスゾーンのカプリッチオといえば、「ロンドカプリチオーソ」Op.14が有名だが、カプリッチオと称される他の作品も魅力的なものが多い。メンデルスゾーンのピアノ曲は、早いテンポで駆け抜ける、短調でドラマチックな曲が多い。この「カプリッチオ」Op.5はまさにそんな感じの、3/8拍子、嬰へ短調の6分程度の小品で、私はとても好きだ。15歳の若さで作曲された曲だが、彼の作風は見事に現れている。2つの主題 . . . 本文を読む
クラシック音楽を長年愛好し、ピアノ独奏曲、中でもベートーヴェンやメンデルスゾーンのピアノ独奏曲を随分聴いてきました。大学時代、管弦楽団でトランペットを吹いていた事もあり、交響曲や管弦楽曲もたくさん聴いてきましたが、何故か数年前まで「ピアノ協奏曲」というカテゴリーの楽曲に興味が持てませんでした。しかし、最近になって、この「ピアノ協奏曲」を聴く楽しさに目覚めて、中途半端な時間が少しあることもあり、Yo . . . 本文を読む