Max.EndersはMainz系の大御所(同じMianzではGebr.Alexanderが有名)ですが、戦争中はMainzからErlbachというMarkneukirchenに近い隣町に疎開していたそうです。今回写真を送ってもらったのは、その頃製作されたC管です。彫刻はMainzとなっています。オーナーはゲヴァントハウスの元首席、その後ケルン放送響の首席で現在は引退されているプロの所有品だったものをお弟子さんが譲ってもらったものだそうです。
春の楽器博覧会(FruehlingsMesse)に展示されていたものを購入したそうで、逸話としては、ゲヴァントハウスの首席だった頃、ドレスデンのシュターツ・カペレにトラに行った際、皆C管を使っており、B♭管は自分だけだったことから『これからはC管だ!』とのことで購入に至った、とのことです。
日本人のアマチュアにとって、ロータリーといえばまずC管(かく言うワタクシもそうでした)ですが、ドイツ人はB♭管が先ですね。あのMonkeだってC管を作り始めたのは70年代からだそうですので、基本はB♭管なのだと思います。
例外的にシュターツ・カペレは首席はG管を使う(特にRichardStrauss)のが伝統だそうで、ペーター・ローゼの使うMeyerのC/Gダブル・トランペットはその流れですね。
楽器の話しに戻しますと、この楽器50年前とは思えない画期的なアイデアが詰まった楽器で、主管が2重になってます。また珍しくドラムロータリーがついて、ウォーターキーもイタバネ式です。Makneukirchenの近くですので、チェコあたりのメーカー製が手軽に入ったのだと思います(Heckelのドラムも殆どボヘミア製だそうです)。
マウスパイプのところはMonkeで交換したそうですので、完全Original,というわけではないですが、美しいですね。彫刻はこんな感じです。
こちらはE♭/D管の(少し暗めですが)
以前イーベイで出品されていたB♭管はもう少しにぎやかな感じの彫刻でした。
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きゃり
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