マイミク(こんな言い方まだする?)さんの依頼で入手したF.A.HeckelのB♭管です。マイミクさんこだわりのFederSpanner(ドラム調整機構)と王冠の彫刻入りですね。
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納品前に試奏しましたが、驚きました。まっすぐ音が飛んで、音程もいいし、それぞれのツボがしっかりしている感じです。彫刻から察するに1918年までの楽器であることに違いないです。K.S.HofとはKöniglich Sächsischer Hoflieferantの略で、ザクセン王室御用達の意味で、1889年から彼が王室御用達の刻印を入れるようになって1918年に第一次世界大戦集結でザクセン王室崩壊までの楽器にはほとんど入っているようです。
その中でも王冠の彫刻は宮廷楽団、アンサンブル、軍楽隊等直接王室に関係する方が使用する場合や、王室に直接納品されるような楽器には入っていたとのこと。
ですので、現在のStaatsKapelleDresdenの全身、Königliche Hofkapelle Dresdenでは王冠彫刻入りが使われてたはずですね。
約100年前の楽器なのにやはり名器と言われる所以なのか、現代でも現役バリバリで使えるのは驚異としかいいようがありませんね。やっぱりヘッケルを超える楽器は出てこないのかも。
因みに僕の楽器との比較はこんな感じ(僕のは新し目(o^^o))
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空想上の植物の葉の彫刻は僕の楽器の方が細いですかね\(^o^)/
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で、もう一本調達中。これはネットにも出ていたのでご存知の方も多いかも。
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ネット掲載後友人のところ(友人はヘッケルコレクターとしてそのスジでは有名らしい・・・笑)にオファーがあり、すぐ僕のところに連絡もらって、スイスから引っ張ってもらいました。僕も問い合わせ出していたので、「日本からも引き合いがあるんだけど・・・」と売主は言っていたそうです(笑)。繋がっているとはしらず・・・(爆)。
C管でオリジナルのB♭管とA管の替え管が付属します。スイスのプロが使用したそうですが、既にお亡くなりになり遺族が暫く遺品として保管していたものです。遺族が最終的にRiccoKuehnでオーバーホールして売却することにしたそうで、友人によるとスライド内管だけは新品交換されたものの、オリジナルパーツを活かして上手にオーバーホールしてあり、バルブも機密性があって、上々だそうです。音程だけはクセあり、だそうですが。
あ、この楽器は王冠ついてませんが、K.S.Hof.の彫刻入りです。FederSpanner付き、且つ一番管手前に曲がってます。HeckelSchneckeはありませんが。届いたらアップしまーす。あ、既にマイミクさん、買う気満々です(笑)。