古市憲寿,2016,古市くん、社会学を学び直しなさい!!,光文社.(2.22.25)
「社会学って、何ですか?」気鋭の若手社会学者・古市憲寿のあらためての問いに、日本を代表する12人の社会学者たちが熱く答える。社会学は、役に立つのか?社会学は、誰のためにあるのか?社会学者には、今、何ができるのか―?私たちが現在抱える諸問題に、研究者たちがそれぞれの専門分野から切り込みながら、社会学の面白さ、難しさ、社会学こそが教えてくれる「ものの見方」を伝える。社会学の新たな入門書。
「社会学ってなんですか?」という古市さんの問いに12人の社会学者たちが答えているが、そこにとくに斬新でわかりやすい回答はない。
「総合社会学」、「残余の社会科学」、「連字符社会学」、この三つで社会学の学問的定義について説明できるのは、わたしの学生時代と変わらない。
古市さんは、「公共社会学」、すなわちタコツボ化した社会学の専門領域の知見と、一般に流布する個別的、特殊的な経験知とを媒介し、経験的妥当性が高く、無矛盾的に構築された知見をわかりやすく人々に伝える学問的営為を果たしているように思う。
大衆の経験知に接続できない専門知など、露ほどの価値もない。
目次
小熊英二先生に「日本の社会学」を聞く!
佐藤俊樹先生に「社会学の考え方」を聞く!
上野千鶴子先生に「社会学の使い方」を聞く!
仁平典宏先生に「社会学の規範」を聞く!
宮台真司先生に「社会学の衰退」を聞く!
大澤真幸先生に「社会学のチャレンジ」を聞く!
山田昌弘先生に「家族社会学から見た日本」を聞く!
鈴木謙介先生に「パブリック社会学の役割」を聞く!
橋爪大三郎先生に「社会とは何か」を聞く!
吉川徹先生に「計量社会学とは何か」を聞く!
本田由紀先生に「教育社会学とは何か」を聞く!
開沼博先生に「社会学の将来」を聞く!