わが国の人口当たりの精神病床数が世界一であるのは、つとに知られている事実であるが、「精神病床」を(病院の)「固定資産」と言ってはばからない病院経営者の感覚には驚愕する。
グループホームと在宅医療を充実させれば、長期の「社会的入院」はなくしていけるわけであるが、それが遅々としてすすまない現実は、明らかに異常である。
本書に登場する、人生のほとんどを精神科病棟で過ごしてきた人々の心情が、とても切ない。
20万人とも言われる“治療の必要のない入院者”は、いかに生み出されたか?ノンフィクション作家である著者が、ある精神科病院の「長期療養型」病棟への入院体験をもとに、「社会的入院」の内実を初めて明るみに出す。そこには、東京オリンピックの頃から入院していた人も―。
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