湯山玲子,2012,女装する女,新潮社(Kindle版).(9.2.24)
「今日はバリバリ女装していくよ」男勝りな仕事着を脱ぎ捨て、女らしさ満開のドレスで“女”を装う―アタマもカラダも、女たちはすでに男がイメージする“女”ではない。エコに身を捧げる、勝負服は着物で決め打ち、目標はホノルルマラソン完走、ブログはスターダムへの近道、財布と情報をバーターする親孝行…現代女性を消費の面から10のキーワードで痛快に読み解く。リアルな女の実態を知るための必読の書。
いまさらボーボワールではないが、「んー女でも男でもいいんだけどアサインドジェンダーは男だし女に変えるのめんどうっちいしなーとりま男の着ぐるみするべ」というジェンダーアイデンティティの持ち主であるわたしにとって、女は女装する人間で男は男装する人間であるのはごく自明なことで、それを着ぐるみでしかないのに、なりきっちゃって、男男、女女した者を見るにつけ、きんもー☆と思いながらの幾歳月。
女装にしろ男装にしろ、アサインドジェンダーを軽やかに乗り越え、着ぐるみであることを意識しながら楽しめば良い。
目次
1章 女装する女
2章 スピリチュアルな女
3章 和風の女
4章 ノスタルジー・ニッポンに遊ぶ女
5章 ロハス、エコ女
6章 デイリーエクササイズな女
7章 大人の女になりたい女
8章 表現する女
9章 子供化する女
10章 バーター親孝行な女