時間銀行に労働者協同組合、そして市民政党による自治。スペインには、人びとの自発性、内発性、互恵性を仕事と政治につなぐ回路がしっかりと根づいている。
日本でも、1980年代以降、同様の社会運動が展開されたが、大きなムーブメントには至らず、いつの間にか衰退してしまった。
学生の就職先が、企業が行政機関しかないというのは、つくづく不幸なことであるが、大学とワーカーズコレクティブの協働を手がけてこなかった者の一人として、忸怩たる思いがする。
これからでもできることがあるか、模索してみたい。
経済格差と少子高齢化に苦しむ日本社会にとって、「つながり(連帯)」をテコに社会変革に挑むスペインの人々の姿はまぶしい。市民政党の流れを汲む行政の試み、ひとをつなぐ「補完通貨」や「時間銀行」のユニークな展開、職場や学校に広がる、多様な人と生きるための仕組み―。好評『ルポ 雇用なしで生きる』につづく現地報告。
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