アンダークラスの生活実態の一端を、とくに鈴木さんが得意とする性風俗で働く女性のそれを知るには良い本かもしれない。
ただ、つくりも内容も安直すぎるし、「だったらどうすれば良いの?」ということで、政策提言までは望まないとしても、政治家、官僚、企業経営者等の批判があってしかるべきと思うのだが、それがないから、「貧困ポルノ」という誹りを受けてもしようがないようにも思った。
目次
第一章 ネットカフェ
彼らはどこから来たのか
ネットカフェで暮らしていたデリヘル嬢
社会的には「存在しないも同然」の人間
第二章 子供を産み捨てる世界
数日こうした空間で寝泊まりしてもキツい
漫画喫茶で子供を産み捨てる
子供産み捨てが社会のどん底で起きている
第三章 ワーキングプアと家賃
社会の底辺で増えていく家賃滞納
ホームレスではないが限りなく近いギリギリ
誰でもできる仕事が危険なワケ
第四章 シングルマザーという地獄
女性を落とすブラックホール
セックス産業で稼ぐ女たちの金銭事情
シングルマザー風俗嬢
シングルマザーが落ちた地獄
第五章 シェアハウスという闇
シェアハウスという共同生活の世界
脱法シェアハウスの部屋の狭さ
シェアハウスで友達を殺害してバラバラにした女性
第六章 親が死んでも何もできない
ひきこもりという「無職透明」の人たち
社会接点がなくなった「ひきこもり」の姿
「;勝手に親の都合で産んだ」という正当化
第七章 貧困ビジネス
ホームレスという見えない存在
ホームレスを「メシの種」に
襲撃されるホームレス
第八章 コロナショック
新型コロナウイルスという衝撃
「無料低額宿泊所」という地獄
まったく食べて行けなくなった風俗嬢
蟻地獄のように迫ってくる「日本のどん底」
第九章 不安な時代に備える
国や企業の支援は一時的かつ限定的
防御を固めなければならない局面にある
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