本と音楽とねこと

内なる天皇制

東西私学トップのセクハラ、「ワンマンぶり」相次ぐ証言

 「裸の王様」が逮捕されてから、ああだこうだ言ってみても、ときすでに遅し。関係者は、なぜ、王様に「おまえは裸だ」と直言し、傍若無人の行為を戒めなかったのか。
 まずは自己保身。これはわからんでもない。しかし、目の前に苦しんでる人がいるのに、その人をかばうことなく、自己保身に走るなど、畜生の所業だ。いますぐ、首吊って死ね、氏ね、じゃなくて、死ね、と言いたい。
 とはいえ、脳みそ腐った独裁者にたてついたら、いきなり解雇されないとも限らない。その後は、地位保全をもとめる苦しくて長い裁判闘争が待ち受けている。解雇されなくても、小皇帝を崇める側近どもに卑劣ないやがらせを受けるだろう。そうしたいやがらせは、わたしが前の職場で経験したところではあるが、これまたけっこう苦しい。追いつめられ煩悶することなど誰しも望まないだろう。
 かくして、愚かで、多くの人を苦しめる小さな天皇制は、学校、病院、福祉施設、企業等々で、再生産されていく。
 わたしも、根がチキンなんで、あまりえらそうなことはいえないが、「裸の王様」と闘うことは自らの内なる天皇制と闘うことだ。理不尽なことからは目を背け、いっそのこと小皇帝を崇拝すれば、我が身は安泰だろう。しかし、その時点で、その人は人間であることをやめている。そう言うほかない。

 

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