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のぼうの城

2012-11-28 22:48:30 | 鑑賞
面白かったぁ。

武術ダメでも軍師的な能力に長けているのかと思ったらそういう訳でもなく、勇気があるってわけでもなく、いざという時頼りになるのかっていうと、う~ん、頼りにならないわけじゃないけれど、どーんと構えて安心感を与えるって雰囲気は微塵もない・・・策士ではあるけれど、偏に人柄だけで人を動かして勝ってしまう新しいタイプのヒーローでした。
強さっていうのは勇ましさとは違うんだよね。自分の立場とか見栄に捕らわれず信念を貫ける、大切な物を守る為に行動を起こせる、そういうことなんだよね。一見滅茶苦茶情けない奴でも、普段から近しく付き合っていた民はちゃんと長親の本質を見抜いてというより感じて、守ってあげたいって思ったんだよね。

この時代の形式張った戦だからこそ勝てたのだろうとは思います。
でも、こういう形式張った戦だから支配階級にとってはゲーム的要素も強い気がして、そういうところには嫌悪感が湧きました。実際に先頭切って戦って、捨て駒のように扱われているのも1人の人間なのですから。まぁこれは時代背景を考えると仕方のないことなのですけど。

それにしても、これが史実っていうのだからホント面白いです。でも史実だからヒーローヒロインの想いとは裏腹にラストには別れが待っていて、切ないなぁ。
長親が開戦を決めた理由に甲斐姫を渡せないという想いが絶対にあったと思うのですが、それだけの為に民の命を賭けることは出来ない。自分の出来る精一杯がここまでだったのでしょう。姫自身の今後を思えば、秀吉の側に居た方が安寧な生活を送れる可能性は高いわけですし。

まろさんが職場のトップに見せたいって言ってたけど、うん、管理職研修にこれを上映ってイイかもね。民を思わなければ民は働かないし、いずれは見限られるってことを理解した方がイイものね。



           「のぼうの城」


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