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夏の庭

2011-09-15 08:17:15 | 
夏の終わりにぴったりな本でした。
単純ながら豊かな感性を持つ少年達を相手に、偏屈爺いは徐々に煩わしさより面白さを感じ、心開いていく。ちょっぴり切なく、でも爽やかな読後感がありました。

でもね、ちょっとうがった見方をすると、綺麗に纏め過ぎ感も強いかな。
ギリギリまで元気に暮らしポックリ逝っちゃうなんて理想的な死に方、早々出来ないもの。呆けちゃったり、筋力落ちたり怪我したりで日常生活が自立できなくなるのは良くある事。爺さんがそんな状態に陥ったら、他人である中学生に何が出来るかな・・・とかね。
でもそうなったらそうなったで、親を巻き込んで市制とか利用したりしてなんとかするのかな。勿論面倒をみることは出来ないだろうけど、誰からも見放された状態には絶対させない。そして苦い思いはしても、爺さんのこと、好きな大人として心に残るのかな。
少年達は日々成長してるしね。



 「夏の庭」湯本香樹実



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