Manabus Column

路地裏から尾根道を行く

国立競技場

2014-05-18 | Weblog

人でごった返した千駄ヶ谷のホームで、駅員のアナウンスでそれを知った時は頭が真っ白になった。

楽しみにしていたポールマッカートニーのコンサートが、本人の体調不良の為中止になってしまったのだ。

どうもウィルス性炎症との事で、僕も前に同じようなめに遭った事が有るが、本当にその時は立ってられない状態だったので気持ちは痛いほど良く分かる。

健康に関しては人煩いポールであったが、ちょっと信じられない超過密なスケジュールでの体調不良や、やはり歳のせいもあるのかもしれない。

千駄ヶ谷のホームで唖然としたコンサートを見に来た多数の客達も、流石そこは大人な対応で「まあしょうがないか」などと事を荒げる事無く事実を受け止めていたのが印象に残った。

 

僕の家はまだ会場には近い方だから良いが、北海道や九州などの遠方から遥々楽しみにやって来た人も沢山居ただろう。

他人事のように気の毒に思うが、一番辛いのはやはりポール本人なのは言うまでは無い。

国立競技場は、東京オリンピックの為に新しく建て替える為に壊されてしまうので、それだったら最後に俺に歌わせてくれと本人たっての希望だったからだ(それだけでも有難い)。

 

僕も野外コンサートは経験したことが無いし(たぶん)、ポールの年齢を考えるとこれが本当に最後の来日に成るんじゃないかと思っていたから尚更悔やまれる。

だが、それよりもやはりポール本人が元気になる事が一番なので、ゆっくりと休んで貰うのが良いんじゃないかと思う。

 

それにしても土日は良い天気で、そんな五月晴れの空の下で音楽が聴けたら最高だったなと思った。

特に日が暮れていく時間帯に、ピアノのバラードなんかやられたら感動するだろうなと...ああ、観たかったなあ...。

 

 

少し前に奥田英朗の『オリンピックの身代金』を読んだんだけど、なかなか面白かった。

東京オリンピックを人質にして身代金を奪う的なサスペンス物なのだが、その最後の舞台になったのが国立競技場なのだ。

新しい国立競技場で是非コンサートをやってもらいたいが、その頃ポールは本当にお爺ちゃんだよなあと思った。


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