フランク永井の「おまえに／おもいやり」」カセットテープ、LP盤との収録曲の違い

　1977に「SJX-20005-おまえに／おもいやり」というLPがリリースされています。
　ここに採用されている曲は、以下の通りです。
　　おまえに／おもいやり／ヘッド・ライト／許してください
　　二杯目のお酒／妻を恋うる唄／昔の名前で出ています
　　おゆき／東京の雨を札幌で／酒場にて／ブランデー・グラス
　　水割り
　ご覧のように、オリジナル曲は2曲ありますが、基本的はカバーLPです。
　この盤は、私の好きな「ヘッド・ライト」（新沼謙治）「酒場にて」（江利チエミ）が含まれていて、大変気に入っています。もちろん他の曲も大好きです。フランク永井のカバーの歌唱力が100パーセント発揮されていて、オリジナル歌手を超えた歌のすごさがあって、聴きごたえ満点です。「酒場にて」は誰もがご存じのように江利チエミの当時の心情をありのまま歌ったものですが、それを男性のフランク永井が歌うとまた別の雰囲気がほうふつとしてきて、思わず涙を誘うのです。
　また、タイトルにも採用されている「おもいやり」（1977年）ですが、オリジナルは克美茂（しげる）。彼はこの歌のキャンペーン中に許されない犯罪を起こします。世間は驚愕しました。言うまでもなく彼は罪に服しました。曲は阿久悠作詞、三佳令二作曲。親友の黒木憲がカバーでリリースしました。この曲をフランク永井がこの盤で歌っていますが、完全に自分のものにしています。
　このリリース時には同時にカセット・テープ版も発売されています。1977「VCH-3548-おまえに」です。
　曲目は下記の通りです。
　　おまえに／フランデー・グラス／許してください／二杯目のお酒
　　水割り／酒場にて／ヘッド・ライト／二人の世界／昔の名前で出ています
　　おもいやり／よこはま・たそがれ／夜霧よ今夜も有難う／再会
　　東京の雨を札幌で／今日でお別れ／おゆき

　お気づきだと思いますが、LP盤は16曲で「妻を恋うる唄」「東京の雨を札幌で」はカセットにはありません。カセットは18曲で「二人の世界」「よこはま・たそがれ」「夜霧よ今夜も有難う」「再会」「今日でお別れ」はLPにはありません。
　この相違はいかなる理由なのでしょう。フランク永井ファンにはどちらも買って欲しいという狙いでしょうか。私のように、LP盤は絶対で、カセット版は同じ内容だと思い込みの激しい人から見れば、後で気づいて自分の思慮の浅はかさに残念がります。
　まあ、この手のものは以前に触れましたが、2月に発売された「プレミアム・セレクション」でのベラミのライブです。LP盤は1枚組でしたが、カセット版は2枚組で、単純に倍の曲が入っています。
　同様なことは、1982年の「Woman」でもありました。
　そこで気になるのが、1985年の「歌手生活30周年記念ライブ」です。LP盤はご存知1枚盤です。カセット版は？　私はこのライブのカセット・テープ版は見ていません。存在するのでしょうか。リリースされたのであれば、ここでもライブのフルバージョンが楽しめるのではないかと想像せざるをえません。
　ビクターさん、カセット・テープ版はリリースされたのですか？　されていないのであれば、これからでもいいから発売してください。いやカセットよりも現在ではCD2枚ですね。