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過酷な競争社会、若者の挫折、家庭の崩壊を描き、トニー賞、ニューヨーク劇評家賞、ピューリッツア賞を受賞した近代演劇の金字塔となる本作。
25年ぶり2回目の舞台出演となる鈴木保奈美さんの演技を生で一度観たくて行って来ました
。
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幕が上がると、舞台奥まで何も無いガラーンとした空間。あるのは古くて壊れかけの黄色い冷蔵庫と天井からぶら下がる2本の電柱のみという殺風景なステージ。
マイク無しの生声で、淡々と、時に激しい言い合いをしながら進む会話劇。音楽がほぼ無かったのでセリフに集中出来た。
定年間近の夫婦、父と息子、兄弟。ひとつの家族の関係性が徐々に崩壊していき、最終的には題名のような結末が待っている重いテーマを投げ掛ける作品。
設定はアメリカだけど、日本の昭和の仕事一筋のサラリーマンに当てはまる。年をとり、収入が減り、家のローンも残ってるのに会社をクビになり、二人の息子はのらりくらり。そりゃー、消えてしまいたいと考えるよね・・・。
かつて敏腕のセールスマンだった主人公ウィリー・ローマンが帰宅した月曜日の深夜から自ら命を絶つ火曜日の深夜までの“わずか24時間”を描いた作品だけど、めちゃくちゃ濃くて重くて長い24時間だった。70年前に書かれた戯曲だけど現代にも通じる題材で共感できる部分も多い作品でした。
ハッピーエンドの作品ではないので、見終わったあとドヨヨーンとした気分になってしまったのは仕方ない。
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主演の段田安則さんは、家庭も精神も徐々に崩壊していくという初老のサラリーマンという難しい役を見事に演じて、その夫を健気に支える妻役の鈴木保奈美さんは昔テレビドラマで見ていた頃と変わらず可愛らしさを併せ持つ美しい女優さんだった。その二人の息子役の福士くん&遣都くんも安定の演技力でした。
「セールスマンの死」公演ダイジェストmovie → CLICK
◆キャスト◆
ウィリー:段田安則、妻・リンダ:鈴木保奈美、長男・ビフ:福士誠治、次男・ハッピー:林遣都
ウィリー:段田安則、妻・リンダ:鈴木保奈美、長男・ビフ:福士誠治、次男・ハッピー:林遣都
◇観劇記録◇
PARCO劇場 E列 30番
<e+先行抽選>
PARCO劇場 E列 30番
<e+先行抽選>
5列目上手側だったのでオペラグラスは不要。全体的に上手側での会話シーンが多かったので見やすくて良かった!新しい劇場なので座席クッションもGood。いつもあの辺りの席で見られると満足度が高いんだけどな~。。。
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