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井上ひさし作の戯曲で、宝井琴凌作『天保水滸伝』などの侠客談義とシェイクスピア全37作品を基に描かれる壮大な任侠劇。シェイクスピアの全作品の要素を盛り込んだ長編の戯曲を、演出家・藤田俊太郎さんが音楽劇(ミュージカル)として上演。
2020年2月、コロナウィルスのパンデミックの始まりの頃に私が観に行った回は運良く上演されたけど(→CLICK)、その後、緊急事態宣言が発令され千秋楽を迎えることなく突然終わってしまった公演。今回、満を持しての再演で演出家も出演者もほぼ同じメンバーが集結しました。
演劇版もミュージカル版も何度か観ている作品なのでストーリーはだいたい覚えているけど、相変わらずシェイクスピアの長文セリフは難解だな~と。隣りの席の2人組女子はシェイクスピアの作品を観た経験がほとんど無いらしく、終わってから「・・・ロミオとジュリエットしか分からなかった。」と話してました(笑)。
客席降り演出もあり、観客煽りもあり、最終的には悲劇なんだけど面白い作品でした
浦井さんは前回は出番が少なくて2幕冒頭で死んでしまう「きじるしの王次」という役だったけど、今回は主演「佐渡の三世次」役でほぼ出ずっぱり!言葉巧みに他人を操り死に追いやり、そのエネルギーを吸収しながら代官まで成り上がって行く極悪人。だけど最終的には「本物の愛」を知ったところで民衆に殺されてしまう。「極悪人」のはずなんだけど、pureでマジメな性格なのを知っている私の目にはずっと根はいい人として映ってしまった(←推しの力笑)。
PV【2024年公演 舞台映像Ver.】→ TohoChannel
公開ゲネプロ → エンタステージ
◆出演者◆
佐渡の三世次:浦井健治、きじるしの王次:大貫勇輔、お光/おさち:唯月ふうか、鰤の十兵衛:中村梅雀、隊長:木場勝己
休憩含めて3時間半の長編でさすがに疲れたけど、さらにアフターイベント有りの回でした(分かっていてチケット押さえたんだけどね)。
予定どおり、MCは演出家の藤田さん、ゲストは浦井さんと唯月ふうかちゃん。藤田さんが想像より若かったのでびっくり!「演出家」と聞くと蜷川さんのようなコワ~イ人を想像しちゃうけど(汗)、藤田さんはフレンドリーな方だったのでカンパニー全体が和気あいあいとお稽古から本番まで来てるんだろうな~と感じられた20分ちょっとのトークショーでした。
3人が、ストーリー進行をする「隊長」役の木場さんを尊敬&大絶賛。木場さんの1幕冒頭「前口上」のセリフは本人が考えていて毎回内容が違うとか、浦井さんが初出演した時は若かったので舞台袖で本番中にアノ人に怒られたとか、前回(’20年)の演出と比べて今回は三世次の出番が増えたので楽屋で休んでる暇がないとか、ラストの浦井さんとふうかちゃんの二人のシーンでお互いに対して演じる際の想いとか、いろいろ裏話を聞けて楽しかった。
3時間超えの舞台を終えて疲れているはずなのに、観客のために時間を取ってくれてホントありがたい
◇観劇記録◇
日生劇場 S席 2階 E列 24番
<ビューカード先行先着販売>
どーしても浦井さん出演のアフタートークのある回を押さえたかったので、クレジットカード会社の先行販売初日にGET。座席が選べなかったので案の定2階席で、1階席の客席降り演出があったのでホントに残念。浦井さんが上手側の舞台下に待機してる時間帯もあったので、同じ「S席」でもやっぱり前方席が良かったな~・・・。きっと各出演者のファンクラブ会員で埋まっているんだろうけど。。
帰りに日比谷ミッドタウンの脇を通ったらイルミネーションが綺麗でした そろそろクリスマスだね~
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