Bespoke Tailoring
ビースポーク テーラーリング
それは、完璧に顧客の好みを形にするオーダーメイドです。
『Besopke』 という英語には、徹底的に要望を 『聞く』 と
いう意味合いが含まれています。
(3月12日のブログ参照 )
既成の 『パターン = 型紙 』 を元にした
『made to measure = イージーオーダー』 とは、
完全に一線を画します。
「ヘンリー・プール」 には、
6000を超える生地の見本が揃っています。
テーラーとの会話を楽しみながら、ゆっくり時間をかけて、
まず気に入った生地を選びます。
テーラーは、顧客の要望を100パーセント型紙に反映させます。
こうして完璧に顧客にフィットする
世界でひとつの型紙が生まれます。
高い天井に届くまで、創業以来の顧客台帳が残されています。
ヘンリー・プールにまつわるエピソードをふたつ紹介しましょう。
Tuxedo タキシード ・・
1860年、
ヘンリー・プールは、
エドワード皇太子 (後のエドワード7世) のために、
ニューモードのショート イブニング ジャケットをつくりました。
いわゆる 『スモーキング ジャケット』 といわれるもので、
形式ばらないインフォーマル ディナー パーティなどで
着用されるジャケットです。
エドワード皇太子は、
このジャケットをアメリカ人の知人に紹介し、
同じものをつくらせました。
知人は、ニューヨーク州にある
紳士社交界 = Tuxedo Club タキシード・クラブのメンバーでした。
ちなみに、『Tuxedo タキシード』 は地名です。
アメリカのタキシード・クラブで
誇らしげに披露されたこのジャケット ・・
クラブの仲間は、こぞってこれを真似るようになりました。
以来、インフォーマル パーティには 『タキシード』 ・・
が定着しました。
1905年、後のイギリス首相 = ウィンストン・チャーチルは、
初めてヘンリー・プールでスーツをオーダーします。
以来、チャーチルはヘンリー・プールの顧客となりました。
ヘンリー・プールを撮影取材したこの日、
はるばるスイスからの顧客が、
仕上がったスーツを受け取りに来ていました。
紳士いわく、20才の時からヘンリー・プール一筋だそうです。
たぶん、30年来の愛顧者なのでしょう。
jfk-world