練習室の話

2017-11-09 08:59:46 | 音楽
家を建てる時に、どうしても音楽をする部屋が欲しいと主張した。
狭い土地にミッチミチに建てる家なので、夫は設計士さんと相当
練ってなんとか部屋を確保してくれた。

その頃まだ娘が1歳半くらいで24時間育児に拘束されていた。
バイオリンの再開なんて全く目途がたたなかったし、自分の好きな
ことなんて何もできなかった。
音楽をすることは、娘が幼稚園に入ったら自分の時間ができる、
という希望の象徴みたいなもので、楽器をする部屋を確保するのは
その第一段階だった。

図面上は「ピアノ室」となっている小さな一室。
実家からピアノを運んできたら、もうすごく狭い。
だけど、楽器ができることが本当に嬉しかった。

ここで私は日々練習して、様々な感情と向き合ってきた。
主に黒々したグルグルのヤツ。
時々空気を入れ替えないと、色々渦巻いちゃうよね。

だけど、ここにいる時私は私自身でいられる。
大事な大事な空間である。

ところで、私は専業主婦だけれど台所の近くに自分の部屋なり、
スペースを作る、みたいなことにものすごく抵抗を感じた。
だって私、料理大嫌いだし、お手伝いさんじゃないから。
お茶入れて、って言われてすぐ動けるように?
ふざけんなって感じ。(あくまで暴れ馬的私の考え方)

振り返ると、育児はもう少し適当でも良かったと思う。
まあ、娘のために精一杯やったという自負はあるが。
それから、夫が練習室を作ることを快く受け入れ、試行錯誤して
くれたことに一生感謝するし、彼のそういう人間性を尊敬している。
ノロケじゃないよ。

それじゃあ、練習しようかな。


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