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小國裕美の部屋

雛祭り 一句鑑賞

雛祭りが近づき
今年はどのお雛様を飾ろうかと思っている
私が嫁いだこの家にはご先祖の雛人形が二つあった
一つはガラスケースに入った亡義母手作りの貝雛
もう一つは亡義祖母のものであろう大きな男雛と女雛で
一体ずつ、木箱に入っていた
着物の色といい、 女雛の冠といい、 時代物であった
私の雛人形は段飾りではあるが小振りで、それぞれの持ち物や道具なども劣化している
それからもう一つ、叔母の作ってくれた木目込人形の立雛があるが、そちらの方がお気に入りである

さて

一羽きて二羽の立ちたり雛納め

この句は句友のA子さんの句
拙い鑑賞ながら...

 雛祭りが終わった後
雛人形や道具をかたづけることを雛納めという
ひとつひとつ雛の顔を紙に包んで箱に収める
昔は娘を他家へ嫁がせる事を「片付ける」と表現していた
早くしないと娘の婚期が遅れるという言い伝えがあったりした
 何気なく窓に目をやる作者
美しい庭の木の枝がさわさわと動いたような・・・・
鳥がパッと目の前にあらわれた
そしてもう一羽の鳥が飛んできた
枝にとまっている番の鳥
 やがて二羽の鳥が飛び立った
再び箱の中に戻る雛の姿
華やかな雛祭りが終わる淋しさ
ものの哀れをうまく描写している
 年に一度
面倒であるが飾るのは楽しい
納めるのも面倒であるが愛おしく
「また来年」
と語りながら一体一体しまうのである

裕美
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