がめらのフィールドノート

人と自然との出会いの中から湧き上がった想いや音楽、エピソードなどを、紹介します。

6年生を送る会

2013年03月22日 | 歌づくり
毎年指導に赴いている都内T小学校。

昨年夏に3泊4日を共にした6年生たちも卒業式を迎えました。
私たち指導者は卒業式には出席できないのですが、担任の先生から「式後にクラスごとに行う「6年生を送る会」にサプライズで登場してほしい」とリクエストをいただきました。

6年生を送る会は卒業生と保護者だけの会ですので、担任の先生は出席しません。
何か仕掛けたい、ということらしいです。

このクラスでは、3泊4日の自然教室の際、歌を作ってこどもたちにプレゼントしました。キャンプファィヤーでは担任の先生がドラム、付き添いの先生がキーボード、私がギターというバンド編成で、いきものがかりの「歩いていこう」、コブクロ「さくら」を演奏したのですが、私のできたてほやほやの歌もそのときに即興演奏しました。

キャンプファイヤーの火を前に、涙を流していた子が何人もいたのを覚えています。

その後、先生方とはスタジオできちんとレコーディングして、CDにして子どもたちに渡す予定になっていました。



その歌を、サプライズ登場して歌ってほしい、というのです。

サンシャイン60のクルーズ・クルーズの一室の会場では、会食も進み、ビンゴ大会で盛り上がっている様子。
司会を担当している役員の方の「ここでサプライズゲストの登場です!」という紹介の声が、会場内からドアの外に聞こえてきました。

ジャジャーン!! 私の登場であります。
「ワーッ!!」「エーッ!?」「なんでー??」
大歓声であります。


ギターをおもむろに取り出し、卒業おめでとう、とひとこと。

あらかじめ用意しておいたピアノ伴奏CDをかけていただいて、歌いました。



イントロから1番の出だし・・・

 ♪一年目の春 まだぎこちない仲間と この町にやってきた・・・


会場内シーン・・・。


うーんなかなかいいフンイキだぞ。


2番、3番、と歌は進んでいき、最後のサビ。

 ♪そびえる山 立ちはだかる山 逃げ出さないで あきらめないで


子どもたちが一斉に立ち上がり、3部合唱で私に合わせて歌い出しました。
もともと合唱に力をいれていたクラス。ものすごい声量で、見事にハモっています。


みんなが私のことを見ています。


泣かないぞ。


と思っても、胸の中から熱いものが込みあげてきます。



やられました。担任の先生がしかけた逆サプライズでした。

卒業式を控えて忙しい中、何回も練習をしたそうです。

「絶対がめらを泣かすぞ」と意気込んで作戦を練ったそうです。


お母さんたちにも知らされておらず、会場にいるオトナたちは全員ポカーン。


こどもたちはしてやったり、という表情。


だまされたけど、なんだかこころがあったかい。
本来部外者の私ですが、卒業の思い出作りに一役買えて、うれしい限りです。

みんな、卒業おめでとう。


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 旅立つ友へ


 一年目の春 まだぎこちない仲間と この町にやってきた
 楽しみだけど 少し不安が 入り混じっていた
 笑い合って ケンカもして おたがいの距離が近づいた
 旧い仲間に 想いを馳せながら 新しい出会いに胸ふくらんだ

 二年目の秋 気ごころ知れた仲間と ふたたびやってきた
 なつかしさと うれしさで こころおどっていた
 息をそろえて 声をあわせて ハーモニーがひびく
 友と肩を組みながら この時間が永遠だと信じていた

  かまどの煙 展望台の眺め
  ピンポン球の音 いただきますの声
  大切に飲んだ 水筒のお茶
  やさしいあの人の カレーライス

 三年目の夏 わかってはいたけれど これが最後
 一生懸命な まなざしが よけいに切ないね
 つらくても 苦しくても バンザイのよろこび 忘れない
 旅立つ友と かこむ炎 もう少し このままで

  そびえる山 立ちはだかる山
  逃げ出さないで あきらめないで
  ふりかえらないよ 立ち止まらないよ
  いつかまた 会う日まで



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