最初にことわっておくが、
この聴き比べは音の善し悪しを判断する為のものではない。
機器を通せば通す程、元の音とはかけ離れていく。
人によって耳の聞こえ方も違いはある。
聞こえ方が人それぞれ違うのだから、
「これが良い音だ」と云っても、
他の人が思う良い音とは違うかもしれない。
なので、音が良いかどうかで評価はできない。
2つ以上のモノを比べて特徴の違いが判れば良い。
今回はWOOD CONEシリーズの
「EX-A10」(2005年)のアンプを使う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/14/7613768b64c34685df785f8074280a90.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/f3/55d50f6bff8d8cf220b3c8bf1bfd7cdb.jpg)
このアンプはスピーカーとセットで、本来はBi-AMP接続で聴く機器。
「Bi-AMP接続」とは、
アンプ(AMP)内で音を高音(ツイーター)と
低音(ウーハー)で分け、専用スピーカー(SP)に接続。
AMPツイーター出力とSPツイーター入力、
AMPウーハー出力とSPウーハー入力をSPコードで繋ぐ方法。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/86/8b1bd9a81102e436d43ed819efbc588a.jpg)
役割分担することによって、
よりピュアな音がパワフルに出力出来る。
但し、このAMP自体は他のSPも繋げられる様に
Bi-AMP/Single-AMP切り替えが出来る。
Single-AMPにすると、ツイーター側は出力されず、
ウーハー側から高音と低音が一緒に出力され、
普通のAMPとして使える。
この機能を使って、
SP-EXA10から
①ウーハーだけ使ってフルレンジ(全ての音)を出す。
フルレンジSP(1waySP)にする。
2waySP用のBOXをあえて1waySPとして使う。
②ウーハーはフルレンジSPとして使う。
その上で、ツイーターから高音を出す。
AMP(RX-EXA10)が2台使用。
③EX-A10の通常のBi-AMP接続をして聴く。
②との比較の為、AMPを2台使用して
高音と低音を別のAMPで音だしし、
1つのSPBOXで鳴らす。
繋ぎ方を変えたらどんな違いが出るのかを試す。
WOOD CONEシリーズに②の繋ぎ方を採用したモデルがある。
それがSP-EXAR5というモデル。
たまたま新製品をレビューするサイトでこの情報を知った。
この繋ぎ方だと高音に高音を足す事になるので、
高音に特徴がある筈だが、果たしてどんなだろう。
このモデルが何故、普通のSPと違う事をしたのか気になった為。
この試聴に、現在所有しているSPも加える。
④SP-EXHR7 2way 110mm/20mm
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/30/faba327f6ad53a10fd1cd5952bfcac0e.jpg)
⑤SP-EXN50 85mm 1way
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/b0/049ee3a1fc63bc38c42d810c7a04ac1e.jpg)
⑥SP-EXHR99 90mm 1way
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/5b/6a50b44d683d3f33a7b4a478a796f09d.jpg)
やり勝ちな事として
低音が出ている出ていないという事で、
単純に善し悪しを判断するのは良くない。
低音の聴かせ方には2通りあって、
如何にも低音が出ている様に聞こえるモノと、
本当に重低音が出ているモノがある。
前者はラウドネススイッチ(小音量時に中高音と中低音を強調)
とか、トーンコントロール(中高音と中低音のボリューム)、
或いはイコライザー(周波数毎のボリューム)で
皆がよく音質調整するくらいの周波数の音。
でも、これは高音低音が出ている様に聴かせているだけ。
後者はJVCではK2テクノロジーや
AHB(Active Hyper Bass )がある。
AHBは重低音部分だけを増強する回路だと思われ、
音源の重低音の程度によっては効果が無い。
サブウーハー程の効果は無いものと思った方が良い。
シリーズのどのモデルもサブウーハー出力があるので、
そこは気にしなくて良い。
楽器の音、声の聞こえ方等で少しづつ違いがあり、
曲によっては好みが違ったりしてくるのだが、
どれが自分好みなのかという事が大事。
※この録音に際して、
環境的にボリュームがこれ以上上げられなかったので、
SPから500mmという至近距離での収録になり、
高音が目立った為にマイクをタオルハンカチで覆っている。
従ってこのままの音というわけではない。
同じ条件での音の違いをSPの特性として見ている。
ただ、生で聴いた方が判りやすかったので、
録音機を通した音で判るかどうかというところ。
尚、時間の都合で簡素に編集した。
ではどうぞ。
簡単に説明すると、
①は⑤や⑥より振動板が大きくBOXも大きい為、
低音がよく出ている。
②は高音をプラスした分賑やかになった。
自分の中では未熟なSPだと想像していたが、
低音もしっかり出ていて意外にも落ち着いた音だった。
③は②よりも高音は控えめで賑やかさは抑えた感じ。
原音に一番近い様な気がする。
しかし、④より音が高めに聞こえる曲もある。
④は実際耳で聴いた以上に高音が出ている様に思う。
③よりは高音と低音の繋ぎ目が高音寄りに有る印象がある。
③曲に依っては③より④の方が落ち着いて聴こえる時があるが、
その逆の時もあり、曲に依て性格の違いが出る。
⑤は単独で聴くと低音も出てバランス良い音と思うが、
比べてみると軽めの曲に合っている様に思う。
又、HRシリーズはAHBを標準使用する様になっている。
⑥は現行モデルだけあって、メリハリが効いている気がする。
SP-EX-AR5というモデルは
通常の2wayモデルの繋ぎ方ではない為
期待していなかったが、
意外としっかり音が出ていた。
但し中高音の音が重なった部分がどう聴こえるか、
バラード系の曲で確認すべきかもしれない。
JVCが最新のSPを1wayモデルにしているのが頷ける。
ただし、2wayの方が聴きやすい気はする。