理由としては、「省エネ基準義務化に対応できない事業所がいるから…」とのことで、基準の義務化ではなく、建築士が省エネへの適合可否を説明することを義務付けるということに変わりました。
「あなたの家は将来義務化になる省エネレベルに達していません」と言うのでしょうか?
それで納得して家を建てるのでしょうか?
そもそもレベルの低い省エネ基準ですが、それに対応できていないところがいるのでということですが…。
いくら時間をおいても、今対応できていない業者は…対応しないのではないでしょうか。
近い将来、今のレベルより高い基準になることは確実で「将来の基準」で家をつくっていかなければなりません。
将来の基準ってあるの?
私の「将来の基準」としてとらえているのは、HEAT20(研究者、住宅・建材生産者団体の有志からなる2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会の呼称)です。
住宅の高性能化と居住者の健康維持と快適性向上を目的にG1、G2という断熱グレードを提言しています。
宮城県4地域のG1は0.46、G2は0.34になります。
弊社ではUA値:0.40(前後)を標準仕様としていますので3地域(ひとつ北の地域)のG1(0.38)レベルです。
※(前後)となっているのは建物形状やプラン等によってUA値が変わってくるのでそう明記しています。
4地域のG2レベルもつくることはできますがコストが…。
誰でも手の届く自然素材と省エネの家にはならなくなります。
予算がある方は!としています。
簡単にレベルを上げるには開口部にトリプルガラスを利用することです。
開口部から30~50%の熱が逃げていくのでここを強化する意味はありますが…。
UA値だけ良くてもいけません。
気密の確保方法は?断熱仕様は?換気扇の種類は?そして、それらのコストは?
数値を強調し、当社のUA値は0.38ですよ!とだけ言っているところは要注意です。
コストはかかりますが…、G1レベルは簡単につくれます。
家の大きさにもよりますが、宮城県4地域の省エネ基準UA値:0.75から0.40に上げると約100~150万円ぐらいは違ってくると思います。
しかし、高気密高断熱にすることにより光熱費が削減され、10年ぐらいで元がとれると思います。G2レベルのですとさらに+10年ぐらいの時間が必要ですが30年、50年暮らすことを考えれば「お得!」と言えるでしょう。
高気密高断熱の家にする意味は、光熱費を削減することではありません。
健康リスクを減らすことが第一目的です。
段差をなくしたい、将来の車いすに対応したトイレにしたい・1階に寝室になるような部屋が欲しい…。
高気密高断熱仕様はこれらの要望と同じとしてとらえなくてはいけません。
それは「惜しまないコスト」として考えていいのではないでしょうか。
4地域のG1レベルは、それなりのコストはかかりますが簡単につくれるのです。
さらに、自然エネルギーを取り入れるような住空間の面白さや癒される自然素材にもコストを惜しまないでほしいと願います…。
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