先の記事で紹介したセレナに乗っていた時に、私は今の嫁と結婚しました。またこの結婚当時、友人とやっていた会社は経営も芳しくない状況だったので、事業縮小となり、私は会社を辞める事にしたのです。まあ結婚直前で仕事を辞めるというのもいかがなものかと思いますが、捨てる神あれば拾う神あり、という事で、学生時代の先輩の紹介で、海老名にあったソフト会社に無事転職出来たのです。
結婚したと同時に、もう当面バイクは乗れないかなと思いましたが、駅まで出る為の通勤の足が必要で購入したのが、このアドレスv100でした。
このバイクは、車格は原付のジョグの様な小振りな車体ですが、エンジンは2ストロークの100ccエンジンで結構パワフルでした。車体こそ軽いのですが、それも相俟って出だしの加速は、いままで乗って来た250ccのビックスクータ―には引けをとらないものでした。
シートとステップで2人乗りが出来る様に見えますが、私は当時、結構良い体格をしていたので、このアドレスに乗ると「曲芸乗りの熊」の様な感じで、このバイクではけして2人乗りは出来ません。
このバイクには3年近く乗りましたが、色んな事がありました。
ある時は駅の駐輪場に1晩留めていて、フロントカバーをばらされていました。恐らく直結して盗もうとした様ですが、キーロックカバーもかけていたので、直結が出来なかったようです。この時、悲惨な姿になったバイクを見ては悲しくなりましたが、周囲に散らばる部品を集めて、自分で修理しました。
また、結婚した時に転職した会社なのですが、ちょうどITバブルがはじけた後遺症もあり、入社2年目で経営が怪しくなり始め、私は本来、システムエンジニアだったのですが、営業のマネージャに急遽任命され、営業に歩いていました。その時も場所によっては、このアドレスで営業先を周ったりもしました。
結婚二年後にはその会社を退職、会社はその後に倒産しましたが、私は次の転職先を見つけて就職、それからも駅の通勤とか、仕事関係の移動でも乗り回し、このバイクには7年程は乗っていたました。
最後はどうも乗っていてふらつく時があったので、廃車にしようと、バイク王に来てもらったのですが、車輪が歪んでいたらしく「このバイク引取にはお金をもらいたいくらいです」とも言われました。
恐らくこのバイクが、一番長く乗ったバイクだったと思いますが、その間に様々な人生の出来事にも出くわしたバイクで、記憶に残っています。