公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

説明しましょう

2017-08-08 | はじめに
小学1年生でくもんへ通いだして半年、という方が見学に来ました。
繰り返し学習の意味や時間を測る必要性など「聞いてない」とのこと。

お子さんはひとりで教室へ行き帰ってくる、何度か面談もしていて
くもんの方では「大丈夫です」とは言われるけれど
何が大丈夫なんだか、学校ではあれもできないこれもできないと言われているのに。
学校では一桁の足し算はもう終わっているのに
うちの子は「足す2」も満足にできていない、どこが大丈夫なのか不安で
こちらの教室を見学に来た・・・・・・

うちの教室ではそういうレベルだと一年生でも
保護者同伴学習でお願いしています、とお話ししました。
それから、公文式の進度の取り方とか
現在「足す2」をやっとでも大丈夫という根拠について解説。
国語学習でも、
教材では以前やっている「しゃ、きっと」などはいまだに読めない。
??
これはちょっとおかしいと思いました、国語の音読確認をしない教室?

お子さん同伴ではなかったので
現状がどんなものなのか、親の話だけでは分かりかねますが
それにしても「くもん学習」について
この保護者はろくに説明を受けていないと感じました。
ついつい、できる範囲で一生懸命説明してしまいました。

以前、くもん教室をやっていた頃、講習などに行くと
様々にくもん学習について講義を受けました。
「あー、なるほどね」「そういう考え方で進めるのか」
色々なことをたくさん勉強させてもらいましたが
そういう講義の場合、受講者はくもんの指導者であり
ある程度の「くもん用語」は共通の認識・前提に立って聞いているわけです。

しかし、通常の保護者は「公文式指導」のイロハはご存じありません。
一回目の学習、二回目には同じプリントでも学習目的は異なること
スラスラ読めることと辿り読みの内容理解の違いなどなど
くもんの指導者なら誰もが常識としてわきまえていることを
知らない保護者がほとんどなのです。
そういう相手に、講習会で聞いたままを伝えても意味が通りはしないのです。

親が不安・不満を抱えていれば、そう遠からぬうちに「退会」となり
「くもんはやってみたけど無駄だった」というクチコミのもとになります。
そういうのは、ちょっといやかな。
フランチャイズは抜け、研究会の教材は使っていないとは言うものの
うちの生徒指導の基本はくもん流ですから。









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