ある方のブログで、おうちに顔があるという記事を読みました。南イタリアの、ちょっと最果て感のある小さな村でひとびとは貧しくて…原作とか映画の影響で「胸のしめつけられるような」さみしさをイメージしていた寒村。だったのですが、ちがいました。かわいらしいきれいな町でおうちにはひとの顔にみえるようなデザインがほどこされていて…カルロ レーヴィのインテリ目線とか、フランチェスコ・ロージ監督のリリシズムというのかしら、映画では豚の去勢をしにまわってくるおじさんがいたりして、この世のきびしさを描いていていながらも、どこか優しくあたたかい。
そんなイメージでぱんぱんだったわたしには、リアルな今のその町は、文章のすばらしさも手伝って、ほっとするような内容だったのです。
さて、我が家は窓が多いです。お天気によって窓の表情が変わります。窓にも顔があるな。ルカニア地方ガリアーノ(原作での仮名)とは意味あいが違うけど。