秋田県 玉川温泉
NHKテレビ2018年ドキュメント72時間アンコールを見ていて、一番印象的だったのは「秋田゛いのちの温泉゛に集う人々」。場所は秋田の秘湯「玉川温泉」。
岩だらけの温泉場のあちらこちらに、湯煙や硫化水素ガスが噴き出している。私も13年前の10月、カミサンとハチと一緒に全国行脚の途中立ち寄ったことがある。熱湯が吹きあがっている光景も思い出す。
湯治場に一週間から2週間、岩盤浴をしながら余命宣告を受けた人々が、病を癒すために毎年のように来ている。
幾年も通っているうちに、見ず知らずの人と打ち解けて、彼らの表情は明るく会話も楽しそうだ。ここにいる間だけでも。家族のように過ごせることが嬉しいのだろう。
マイカーで遠方から毎年来ている70歳の男性Kさんは、「また来年ね」と見送られると、「もうこれが最後かもしれない」と顔が曇る。感無量になって言葉に詰まっていた。
テレビに出ていた人たちみんな、「死と向き合うことは何か」「生きる意味は何か」等々、自身に言い聞かせて療養に来ている。末期ガンの人たちが、お互いを思いやり、励まし合う姿がここにはある。
家に帰れば現実が待っているが、玉川温泉にもう1年、もう1年と通うことで、生きられることのありがたさを皆さん感じている。ガンにならないのが一番だが、人間いつどうなるな分からない。健康のありがたさが身に沁みる。
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